路上での携帯電話保護シール貼りの商売といえば、あまり収入が良くないというイメージだが、中にはマンションを購入するほどの成功を収めている人がいることがこのほど、取材によりわかった。その一人、3 年間でマンション2部屋を購入したという、湖北省武漢市の出稼ぎ男性、趙周橋さんに話を伺った。
今年33歳になる趙さんは、同省安陸市出身。武漢へは5年前に来た。最初の2年間は建築現場やバーの駐車場などで働いたが、いずれも長続きしなかった。やがて自分が借りている部屋の近辺で携帯電話の保護シール販売及び貼り付けサービスが人気を集めていることに着目。貼り方のコツといった知識が全くなかったため、まずは3カ月間、携帯ケースの販売をしながら周囲の“シール貼り職人”の技を盗み見たという。
本格的にシール貼りを始めた趙さんの“店”は、瞬く間に人気となる。趙さんによると、その秘密は3つ。「ぼったくり価格も激安価格もない、適正な価格設定」「アップル、サムスン製品用ばかりを扱う他店と違い、国産携帯用に力を入れたこと」さらに「期限内に問題が発生したものは返品またはやり直しに応じるアフターサービスの導入」だ。
売り上げは、一番良かった時で月3万元にも達し、この3 年間で、安陸と四川省成都市にマンション1部屋ずつを購入した。しかし、いつも都市管理員から逃げる生活に疲れたため、現在では繁華街の市場に3カ所のテナントを借り、妻、義理の姉と3人で商売を続けている。最も安いシールで10 元、高いもので80元、持ち込まれたシールを貼るだけの場合は5元。テナントの賃貸で月3000元の支出があるが、売り上げは2 万元前後で安定しているという。
その一方、趙さんはこの“シール貼り”市場も近年厳しさを増していると感じており、「2、3 年後には別の仕事に変えることも考えている」とも語っている。【武漢晨報4月27日転載】

