Whenever BizCHINA 拾い読み中国企業
中国の乳製品メーカー大手が、ITによる経営強化を推進している。内蒙古蒙牛乳業(蒙乳)は9月7日、アリババと戦略提携を結び、オンライン販売の強化に着手。内蒙古伊利実業集団(伊利)は9月11日、乳業におけるスマート工場の業界標準の構築に向けたビジョンを発表した。
蒙乳とアリババの提携では、オンライン販売に加え、消費者ニーズなどのビッグデータの構築も通じて、乳業の情報化とWin-Winの関係作りを目指す。蒙牛はこれ以外にも、世界30以上の研究機関などと提携するとともに、米国、デンマーク、フランスに海外研究開発センターを設け、乳業のスマート化に取り組んでおり、浙江省金華にある第57工場では運営・品質管理システムのデジタル化も今まで以上に強化、Industry4.0時代を視野に入れた生産拠点づくりに挑戦している。
一方の伊利は、工場、通信、品質管理、物流の4つの分野において、それぞれ「Y-iLMILK(スマート工場運用モデル標準)」、「iICIC(インターネット&情報標準)」、「iTTS(製品品質管理標準)」、「iWMS(スマート物流標準)」の構築に取り組んでいる。手始めとして、Y-iLMILKに基づいたスマート工場の設計に向けた基礎プラットフォームも確立した。
また、2017年初頭には国際的にも著名な企業(名は明かしていない)との連携でMES(生産現場の状況把握や管理、作業者への指示・支援などをおこなうシステム)も導入、将来的にはビッグデータの生産業務への応用や、品質検査やトレーサビリティの強化も目指している。



