個人PCの普及に伴い、インターネットカフェが衰退の一途を辿っている。96年、まだ家庭用PCが珍しかった時代に登場。02年には全国で約20万店が営業していたが、現在は14万店ほどに減少。ネットカフェに未来はあるのだろうか?
国内で最初のネットカフェは、96年に北京市で開業した「石開花」と言われている。オンラインゲーム、チャット、ニュース閲覧など、新たな娯楽スポットとして注目を集めた。00年ごろには未成年でも入れる違法店舗が社会問題となり、取り締まりの強化が行なわれたが、人気は目覚ましく「儲けたければネットカフェを開け」という言葉がささやかれるほどだった。
転換期は07年。PC所有者の増加とネット速度の改善により、右肩上がりだったネットカフェ利用者の増加率が減速を始める。08年には中国のネット人口は米国を上回り世界一となったものの、ネットカフェの経営状況に改善は見られなかった。店舗数の減少は11年ごろより見られ始め、13年6月の時点で、ネット人口5億9100万人のうち、スマートフォン利用者が78.5%に達している一方、ネットカフェ利用者は5.5%にとどまっている。
98 年からネットカフェを経営しているという史岩松氏は、「ネット接続料金で稼ぐ手法はもはや時代遅れ」と指摘する。出稼ぎ農民の帰省チケット手配など、社会機能としての役割が重要になりつつあるとし、「これからもネットカフェは一定数存在し続ける。転換期を迎えているが、展望は明るい」と語っている。
【毎日新報 3月7日】

