都市部へ出稼ぎに来て、そのまま定住する“新移民”の平均月給が3033元であることがこのほど、ボータルサイト「赶集網」が北京大学と共同で行なった調査によりわかった。約半数は貯金がなく、4割は自らの仕事が「尊敬されていない」と感じているなど、厳しい生活環境が浮き彫りとなっている。
調査は「赶集網」と北京大学市場与媒介研究中心が全国36 都市、のべ27 万人からのアンケート結果を分析する形で行なった。北京市、上海市、広東省広州市と深圳市では、低・中所得労働者の8 割近くがこれら地方出身の新移民で占められ、都市構成の重要な役割を担っていることが明らかとなった。
一方、彼らの平均月給は3033元と、昨年調査時の2868元よりわずかに上昇したものの、依然として低い水準にある。アンケートによると“幸せな生活”に必要なものとして、「持ち家」「結婚」「貯金」の3つが挙げられたが、月の平均貯金額は収入の14.33%にとどまり、約半数は貯金ゼロと回答。社会保障制度の改善がまだまだ進んでいない中で、リスクの高い生活を余儀なくされている。
また、自分の職業に対し「誇りを持つ」と回答した人はわずか10%で、今の仕事を「人から尊敬されていると感じる」人は15%だった。逆に「周りから尊敬されていないと感じる」人は40%。誇りを感じられる仕事をし、本当の意味での都市の一員と認められるのには、まだ時間がかかりそうだ。
【上海証券報5月6日】

