一部の高速鉄道でこのほど、自分の座席まで食事を配膳してくれるサービスが始まった。電話による事前予約制で、5品目以上の注文が必要だ。
上海鉄路局によると、配膳サービスを実施しているのは福建省方面への沿海線、上海市と北京市を結ぶ「京沪高鉄」などの数十の路線。上海発の列車では青島行きG230次、北京南行きG2次、福州南行きD3105次などでの実施が確認されている。
利用方法は、チケット購入後、乗車日前日の午後3時までに「12306鉄路ホットライン」へ電話し、路線や座席番号、携帯電話番号などとともに注文を伝える仕組み。
メニューはライス、麺の2種類。ライスは野菜料理2種と肉料理1種がセットになった15元のものと、肉料理2種、野菜料理1種の30元のもの、ともに2種類ずつついた40元のものがある。麺は具の内容により15元、30元の2種類があり、そのほか果物メニューが10、15、20、30元の4 種類用意されている。
これまで鉄道内での食事は食堂車に行くか、カップ麺や弁当を持ち込むことが定番で、食堂車では席が埋まっていることもしばしば。配膳サービスはより快適な鉄道の旅を可能にしたと言えそうだが、現状では、5品目以上の注文に限り受け付けている。
この点について市民は「大家族で移動する時以外、5人ぶん頼む機会はないと思う」「社員旅行や、ツアー旅行での利用には良さそう。自分はやっぱり食べるものを用意して乗車する」といった反応で、個人での利用はまだまだハードルが高そうだ。

