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美術の窓
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外灘の風景の中でひときわ異彩を放つのは、フランスの建築家ジャン・ヌーベル設計による浦東美術館。西洋の古典美術から中国の現代アートまで幅広く見ることができる上海のおすすめ美術館のひとつです。今も複数の展覧会を同時開催しています。
展示の一つ目は、19世紀を代表する近代美術の巨匠J・M・W・ターナーと、その「対話」として関連する美術作品を並べて展示する企画。ターナーの絵画は、写実と抽象を混ぜながらダイナミックに風景を描くところに魅力があり、後の印象派に繋がる表現を感じることができます。
もう一つの展示は中国の現代アーティスト曹斐の個展。現代中国の生活、文化、社会課題を、映像や空間デザインで表現しています。現代アートの見方は難しいとよく言われますが、絵画や彫刻ではなく映画や演劇を見に行くつもりで心と時間の準備をしておくと見やすいかもしれません。それに中国で鑑賞する方が感じ取れることがすごく多いので、見るなら〝イマ〟です。
それからアトリウムの長期大型展示が入れ変わっていました。現在展示されているのはガーナのアーティスト、エル・アナツイ。金属のボトルキャップを素材にした織り物のような作品は迫力と繊細さを併せ持っています。中国美術の重鎮、蔡国强と徐冰を展示してきたこのスペースにアフリカのアーティストを持ってくるあたり、柔軟な美術の視野は壮快です。

Dialogues with Turner: Evoking the Sublime ほか
浦東美術館
住所:上海市浦東新区濱江大道2777号
営業時間:10:00〜21:00

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