世界平均超えるも、業界はゼロサムゲームへ
現在中国人の年平均ビール消費量は34.2リットルで、世界平均の33リットルを超えている。しかし2014年9月、ビール生産高は412万4300キロリットルで、前年同期比より10.83%減、8月の6.52%減に続く減少となった。中国酒業協会ビール分会秘書長の何勇は「中国ビール業界は成熟期に入った」と述べた。
1~9月、国内のビール総生産量は4092万4500キロリットルで、前年同期比1.74%増となったが、13年のビール生産量は前年同期比4.6%増、生産量が5061万5000キロリットルだったことを考えると、成長は年々鈍化している。
何勇は7~9月がマイナス成長だった主な原因として、冷夏とワールドカップによる消費の先食いを挙げている。
消費量が飽和状態になったことで、国内のビール業界は「ゼロサムゲーム」状態となった。燕京ビールを例にとると、去年の生産販売量は571万4000キロリットルで、前年同期比の5.8%増だったが、同社の1~9月までの販売量は471万1000キロリットルで前年同月比の3.88%減だった。一方、青島ビールの第3四半期販売量は815万キロリットルで前年同期比の8.23%増だった。「消費者は今や量より質を求める段階に入り、中国のビール業界は成熟期を迎えつつある」と何勇は指摘している。
【第一財経日報11月10日】

