海外で生活していると、心が揺れやすくなることがあります。キャリアとは人生そのもの。だからこそ心を整えることが大切です。今回はこころのドクター精神科医の淺井都先生と共に、不安が高まりやすい時期に心を整えるヒントをお届けします。
心のゆらぎと上手に付き合うために
秋は、心身のバランスを崩しやすい時期です。気候の変化により自律神経が乱れやすくなるうえ、外部から入ってくるニュースや周囲の雰囲気に影響を受けて、不安や緊張が高まることがあります。これは多くの人に共通する自然な反応であり、決して個人の弱さを意味するものではありません。
不安を受け止める姿勢と安心の対話
精神科医として強調したいのは、不安を「なかったこと」にしようとするよりも、適切に受け止めて対処する姿勢です。不安を無理に抑え込むと、かえって心身の緊張が高まります。大切なのは、自分の気持ちを安全な場で言葉にすることです。家族や友人、同じ背景を共有する仲間との対話が大きな安心感を生み出します。
呼吸で整える ― 身体から心へのアプローチ
身体を通じて心を落ち着ける方法として「呼吸法」が有効です。不安な時や緊張している時などに、頭の中で6〜8秒数えながら、ゆっくりと口から息を吐き出します。同じように4秒数えながら、鼻から息を吸い込みます。これを5~10分くらいくりかえします。吐く時間を吸う時間の1.5〜2倍長くすることがポイントです。
情報との付き合い方
さらに、不安を増幅させやすい要因として「過度な情報接触」があります。ニュースやSNSに長時間触れていると、実際以上に脅威を感じることも。意識的に距離を置き、安心感を得られる活動(読書、軽い運動、趣味)に時間を振り分けることをおすすめします。
早めのサポートが安心につながる
不安や緊張が強く、睡眠や食欲の低下といった生活への支障が続く場合は、専門家に相談してください。早めのサポートが心の安定を取り戻す近道になります。
心が揺れやすい時期だからこそ、セルフケアとつながりを大切に。適切な工夫で、この時期を少しでも安心して過ごしていただければと思います。
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