パートナーの海外赴任をきっかけに、思いがけず専業主婦(夫)になった人も多いのでは。「主婦(夫)って、家族のことを一手に引き受けている。それなのに、“何もしてない人”みたいに扱われがちなのはなぜ?」そんなモヤモヤを抱えている方に向けて、3人の駐在員パートナーが集まり、家事や育児などのケア労働について本音で語り合いました。
見えづらい成果を見える化してみた
「家事も育児も明確な成果がないから、自信がなくなるよね」これはみんなが頷いた一言。成果が見えない仕事ってモチベーションを保ちにくいですよね。
Yさんは、そんなモヤモヤを払拭するために「家計簿をつけて夫に決算報告してみた」んだとか! 「自分のやっていることをちゃんと数値化したくて」パートナーにも感謝され、家計について対等に話しあえた。ここから主婦業に自信が持てるようになったそう。
「仕事じゃない」って、誰が決めたの?
『外注できる仕事は家事であれ育児であれ、立派な労働。家の中で無償でやるから労働とみなされないだけ。私は主婦業をプロとしてこなしていた』
ある講演で登壇者の言葉を聴いて、Fさんはハッとしたと言います。「私のやっていることって、立派な仕事なんだ」そこで、家族=クライアントの満足度を高めるにはどうすればいいか?と考えることで、やる気もアップ。「子どもが食事を残さず食べてくれたときとか、プロの仕事ができた!とガッツポーズしたくなります」
他でもない自分自身がケア労働をどう捉えるのか?それも意欲を保つひとつのカギです。
ケアする人をどう評価する?
「子どもが熱を出しても夫が会社に行けるのは、私がいるから。夫婦双方の働きがあるから、家族で一緒にいられる」
Hさんの言葉のとおり、ケア労働が市場労働を支え、価値を生み出す場面は少なくないはず。けれど、ケア労働を担う人へのまなざしはどうでしょうか。
Hさんは、学生時代に運動部のマネージャーをしていた経験も語りました。「マネージャーは選手を下支えする重要な役割。チーム内では頼りにされるのに、社会的には軽視されがちで、就職活動でも評価されにくかった」
家事も育児もマネージャーも、その働きの価値は現場を知ればわかるもの。外からの評価をどう得るのかには課題が残ります。
「見えない仕事」を見つめよう
評価の得にくい役割に自負を持ち、その価値を伝える。それがケア労働における大切な点であり、難しい課題です。
そして、ケア労働を経験すると、当たり前の日常を支える「誰かの仕事」への感度が高くなる。その成長は労働の成果にほかならないのです。
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