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道路インフラと自動車の双方向の情報通信によって、より安全かつ効率的な自動車運転の実現を目指す技術にV2X（Vehicle to X。Car2Xとも呼ばれる）がある。道路事情、歩行者や他の車両および交通機関の動き、交差点の死角など、各種道路情報をリアルタイムで収集し、道路上に設置した通信機器から車両およびドライバーに伝達するシステムで、無人運転の実現も視野に入れた研究が進んでいる。
大手自動車メーカーの奇瑞汽車は10月9日、安徽省蕪湖市の一般道路の一部で、V2Xのモデル道路を構築したと発表した。同市衡山路35号の奇瑞汽車先端技術研究院前と、同市鞍山路8号の同社グループ総本部を結ぶ全長4.4kmの区間で、信号交差点8カ所を含んでいる。この区間に、V2X対応車両10台と道路インフラ12セットを投入した。
道路上の情報通信インフラからは、①信号のない交差点での衝突警報 ②車線変更の補助や死角のチェック ③追突警報 ④車間距離のチェック ⑤前方事故車両に関する注意喚起 ⑥信号の確認による走行速度の案内 ⑦トンネルの注意喚起 ⑧道路工事に関する注意喚起 ⑨歩行者に関する注意喚起──といった諸情報が、V2X対応車両のスクリーンに送られてくる。
V2Xについて同社は、2019年夏をめどにモデル市街地の構築を目指しており、そのために今回のモデル道路、次のステップとしてモデル地区の構築、と3段階のステップを計画している。モデル地区は18年7月までに構築予定。2.5km²の区域に対応車両20台、道路インフラ20セットを投入し、交通管制機能の実現を目指す。
↑ 道路上の情報通信インフラが、より安全で効率の良い運転に役立つ各種情報を自動車に伝達する（画像は奇瑞汽車の発表資料より転載）
