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遺伝子産業大手の華大基因は1月11日、米国で開かれたJ. P. Morgan ヘルスケア・カンファレンスで、2020年に向けた遺伝子解析装置(シーケンサー)の開発目標などを発表した。現在は600ドルで提供しているヒトゲノム全解析装置の販価の半額化などを目指している。
同社は16年に自主開発の100GBヒトゲノム全解析装置を600ドルで市場投入した。1人分のゲノム配列を24時間で全解析する性能があり、これまでに1万件のゲノム解析実績を上げ、今も2万件の解析案件が進んでいる。同装置の価格を2020年までに300ドル以下に低減を目指す。
そのため同社はインテルやアリババと提携し根本的な技術力強化に取り組んでおり、1月5日には米国の次世代シーケンサー向けソリューション開発企業Edico GenomeのFPGA(大規模回路を繰り返し書き換えられる半導体チップ)技術を応用し、100人分のゲノムを120分で全解析するなどの成果を上げている。
同社はまた、もうひとつの目標として、元素周期表のゲノム版「生命周期表」の開発も打ち出した。動植物のゲノム配列の背後にある規則性を特定し、絶滅危惧種などの保護や生態系の保全に役立てようという趣旨で、手始めに現存が確認されている27目157科の哺乳綱を対象に取り組む。

↑ カンファレンスで発表をおこなう華大基因股份の尹燁氏(同社ニュース・リリースより)



