電子システム開発の国有大手・中国電子科技は3月20日、エアバスとの間で、GBAS(衛星航法地上補強システム=GPS衛星からの情報で航空機の正確な位置を把握するシステム)の飛行テストにおける協力協議を始めることで合意した、と発表した。
GBASは次世代航法システムの一環として各国で研究が進められている。衛星ナビゲーションによって位置情報を是正することで、従来以上に安全かつ効率的な航空管制の実現を目指すもの。米国では既にニューアーク空港やヒューストン空港が同システムの使用を連邦航空局から認可されており、ユナイテッド航空が利用している。
中国も航空輸送の安全性強化と航空管制産業の国際化に向け、中国版GPS衛星こと北斗の関連企業を中心にGBASの研究開発に取り組んでいる。今回の合意を受けて、中国電子科技はエアバスとの間で、人工衛星・北斗によるGBASを利用した共同飛行試験プロジェクトについて協議を進めていく。

↑次世代航法システムの実証試験に向け、エアバスと協力協議を開始(画像は中国電子科技のニュースリリースより)



