奇瑞汽車は2月28日、ECや金融大手などと提携し、自動車の“新小売”モデルの展開に乗り出した、と発表した。
自動車販売は現状オフラインを中心におこなわれている。体験、雰囲気、接客サービスなどの利点の半面、テナント料や運営コストは高く、来店客数や金融サービスなどの面で制約が大きい。
奇瑞は“金融＋サプライチェーン＋C端流量（個人客の流動量増強）”モデルと、“サプライチェーン＋金融＋B端流量（組織客の流動量増強）”モデルの2方面から、オンラインとオフラインの融合深化に着手。前者は中古車オンライン取引プラットフォーム大手の優信集団や自動車ローンの花生好車などと、後者は京東と組んで展開している。
特に三線、四線、五線級都市では奇瑞汽車の潜在顧客は手元資金が不足し、融資を受けるには信用度も足りず、購買力が制約されがちとなっている。前者のモデルでは担保不要の分割ローンを提供することで自動車購入のハードルの低下を狙う。
また、後者のモデルでは京東の膨大なデータ・トラフィックとオフラインのディーラー数千店の協力により、自動車の検索、価格交渉、車両モデル比較に伴う時間や労力の削減を消費者に提供していく。
奇瑞の1月の自動車販売量は前年同月比23.3%増の6万1815台となっており、“新小売”モデルの組み合わせでさらなる営業力強化を目指す構えだ。
↑ “新小売”モデルの確立で、自動車購入客の拡大を狙う（画像はイメージ、奇瑞汽車のニュースリリースより）
