普通の日本食に飽きた人から外国人まで楽しめる創作和食の新店「陣・現代居酒屋」が、5月からプレオープンしている。古北の髙島屋百貨隣だが、瑪瑙路を挟んだ向かいビル地下という、ちょっとした穴場だ。
中国人シェフはこの道17年。外灘のミシュラン星付き日本食店で働いた経験を元に、国籍問わず楽しめる和食を研究した。「どの国の人も、自分の知っている味がベースだと安心して食べられる。世界には多様な好みがあり、正解も一つではない」。客の反応は平等に尊重する。
店員たちも大好きな牛丼(定食セットで98元)は、ご飯の上にM3級牛サーロインを敷き、炒めたタマネギやシイタケをトッピング。その上に今度はレアのM5級牛肩肉を盛りつけ、薬味や生卵と混ぜながら食べる。わかりやすい肉の量、豪快を極めたこのスタイルが、会社員男性や欧米人にウケている。
一方、酒のアテには繊細な工夫が光る。「低温調理スズキの味噌味付け」(48元)は、焼き魚にも蒸し魚にもないホクホクした食感が新しい。通常なら紹興酒や中華香辛料を合わせたタレに漬け込んで作る酔蝦(酔っぱらいエビ)は、濃厚な紹興酒の代わりに日本酒を使用。穏やかな風味とキレが、甘エビの食感を引き立てている。
客席から作っている様子が見える、開かれた店舗設計。日本人にとっても、新しい味をのぞき知るのが新鮮だ。

名物「牛丼定食」は、M3牛肉、M5牛肉のダブル使い!

西京味噌がアクセントの「低温調理スズキの味噌味付け」

日本酒を使った酔蝦「甘エビの酒漬け」(48元)

カフェ風のカジュアルな店舗。バー使いや貸し切りにも対応

[陣・現代居酒屋]
住所:長寧区紅宝石路188号3幢B1-32室
電話:021-6215-3397
営業時間:11:00~14:00、17:30~22:00
席数:56席



