最近、ユーザー登録することで誰でも荷物の配達員となって報酬が受け取れるスマートフォンアプリが登場し、「通勤ついでにもお金が稼げる」などとして、徐々に話題を集めている。物流業界に革命を起こすのではという声もある一方、安全性に疑問を投げかける向きもあるようだ。
このアプリは「人人快遞」という名前で、四川省のある物流会社が開発。同社が管理事務所を置く、上海市を含む全国100 近くの都市で使用可能となっている。
アプリには「配達依頼を予約する」「今すぐ配達を依頼する」「配達を請け負う」といった機能があり、配達可能な荷物は現在、花束、ケーキ、ファイル、領収書、鍵など、個人で運びやすい範囲になっているようだ。
配達を担う場合、配達料金の80%を自分が、20%をこの会社が受け取る仕組み。ユーザー登録時にデビットカード、クレジットカード情報を関連づける必要があり、荷物を引き受けてから無事届けるまでの間、その商品に相当する金額がカードから一旦差し引かれる。配達中はGPSでトラッキングされ、荷物引き受け時、引渡し時の写真も、証拠として会社へ送信する必要がある。
配達金額は一般の相場よりも若干高めだが、近くを通りかかる人が誰でも配達員になってくれる可能性があり、配達依頼者からの評価コメントには「速くて便利」といった声が多く見られている。
マイナス評価のコメントには「依頼した花束が配送途中に奪われたと言われた」など、安全面のリスクを示唆したものがある。実際に、湖北省武漢市は現在、安全面や運営形態に問題があるとして、このアプリの利用を差し止めている。
【新民網 3月25日】

