ある微博ユーザーがこのほど、微博上で自作の「中国の難解な方言ベスト10リスト」を公開し、話題となっている。トップは温州語で、2位は広東語、3位に闽南語(福建地方の方言)と蘇州語が続いているが、あくまで主観に基づいた順位として、「納得できない」といった声も多いようだ。
賛同の意見が大勢を占めているのは、温州語の1位選出。北京語との違いがあまりにも大きく、以前から「温州人以外には極めて難解」という見方が定説となっている。
逆に第10位の東北語については、反対意見が多数。巻き舌や語尾に「尔」をつけることは多いものの、基本的に北京語をベースとしていることから「いったいどこが難しいのか。リスト入りは理解できない」と東北人からの反発を招いている。これに対し、南方のユーザーからは「禿噜反仗」(許されない、頼りにできないの意)、「吭哧瘪肚」(スムーズでない、気分が良くないの意)といった、理解不能な単語の存在が指摘されている。
南開大学漢語文化学院の冉副教授はこのリストについて、「これらの言葉を同列で論じること自体、無理がある」とし、言語学的に分類された七大方言という考え方からいけば、偏りが激しいと指摘。専門家としては、客家方言、晋方言などのほか、少数民族の言葉も考慮すべきと提案する。
また、復旦大学中国語言文学研究所の陶副教授は、「判断する人間の所属方言圏によって理解度は大きく変わるため、言語研究の分野ではこのような“難解度”といった尺度は用いない」としている。【現代金報5月18日 転載】

