安値で自宅などに出張 利用者増やす
ネイリストの出張手配を行うスマートフォンアプリが最近登場し、安値かつ時間の節約ができるとして利用者を増やしている。ネイリストにとっても店舗に所属するよりも取り分が多く、業界の構造を変える可能性を秘めている。
このアプリは「河狸家」という名前で、ユーザーはまず自分の近くにいるネイリストを検索する。ネイリストの出張可能範囲を確認し、希望のネイルデザイン、予約時間を登録。予約が成功すると確認のショートメールが届く仕組み。
相場価格は店舗で同様の施術を受ける場合の半額ほどで、出張先も自宅、オフィス、レストランなど柔軟に対応しているネイリストがほとんどだ。
このアプリの運営に携わる1人、方芳さんは「これまで、ネイルの価格はネイリストの技術ではなく、店舗の立地や内装によって決まってきた。それを変えたい」と開発の動機を説明する。「店の家賃や光熱費、オーナーの取り分などを除くと、ネイリストの手に入るお金は施術料の30%ほど。このアプリの相場は通常の半額だが、ネイリストは店で働くよりも多くの取り分を手にできる」とし、ユーザー、ネイリスト双方にとってメリットがあると訴える。
実際、北京市、上海市のネイリストの月給は1万元以下がほとんどだが、「河狸家」に登録したネイリストの中には、月3万元以上を稼いだ人もいるという。また、アプリ開発者でニックネーム“雕爺”を名乗る男性は、「手に職を持つ多くの人を自由にしたい」と語っており、今後同様のアプリを様々な業種でリリースしていく考えのようだ。【労働報 8月26日 転載】

