「白鳥の湖」といえば、女性ダンサーたちが白いチュチュを身に付けて優雅に踊る姿を想像するだろう。しかし今回の演出は男性のみ。腰ミノのように見えなくもない衣装、そして本物の白鳥により似せて頭から鼻にかけて引かれた黒いライン。一体、この格好でどんな踊りが繰り広げられるのか。
英国の奇才、マシュー・ボーンが手がけた新しい「白鳥の湖」。その衝撃のアイデアにより、95 年にロンドンで初演されると、バレエ史上初の4ヵ月公演というロングラン記録を達成。その後、バレエ作品では異例のブロードウェイに進出し、99年度トニー賞で最優秀ミュージカル賞、振付賞、衣裳デザイン賞の三冠に輝いた。日本でも連日満員御礼の大好評の舞台だ。
女性だけでは表現しきれなかった、男性ダンサーならではの力強さ、エネルギーとともに、愛と喪失と裏切りが描かれる。特に白鳥の群舞は異様な迫力を放ち、鳥肌ものだ。美しくもワイルドな男だけの白鳥をぜひご覧あれ!





