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往古の時代、中国から東南アジアを経て中東・アフリカに至る海路は、シルクロードと並ぶ国際交易路として栄え、「海の道」と呼ばれた。中国政府の国家事業・一帯一路は、旧シルクロードとこの「海の道」を現代によみがえらせようというものだ。ユーラシア横断貨物鉄道運行事業を手がける渝新欧は8月22日、「海の道」への接続便も試行を開始したと発表した。
同社は中国中鉄、ロシア鉄道、ドイツ鉄道などの合弁会社。2011年から中国－欧州を結ぶ貨物列車事業を始め、当初は年間17便だった便数が16年には432便まで増加、毎日の運行を実現した。17年上期には既に前年同期比90%増の310便を運行しており、規模はますます拡大している。
旧シルクロードをめぐる鉄道運行の成果を受けて、「海の道」への接続便にも乗り出した。重慶から江西省を経てシンガポールへと鉄道を運行し、海路に接続、欧州17カ国へとつなぐ。試行便は3便で、今後は週4～6便の運行を想定している。重慶から東南アジアへはモーターバイクなどを、東南アジアから欧州へはフルーツ類などが主な出荷品となる。従来の重慶－東南アジアへの陸上輸送は上海を経由していたが、内陸部から直接ルートを開くことで距離にして2150km、時間にして約20日短縮できるという。また、空輸に比べ7～10日ほど輸送日数は増えるが、コストは80～85%低減される見通しだ。
