香港地区のコングロマリットNew World Development Company(NWD)は2月20日、ブロックチェーンを用いた不動産購入プラットフォームを、Hong Kong Applied Science and Technology Research Institute Company(ASTRI)と共同開発する、と発表した。2019年第2四半期に供用を開始する。中国銀行香港支店が最初のプラットフォーム参画銀行となる。
ブロックチェーンは、インターネット上の複数のコンピュータで、取引に関わる複数の主体が取引の記録を相互に共有し、検証し合いながら蓄積していく仕組み。記録の共有と相互検証により記録の改竄や不正取引の防止を図る。
NWDは同プラットフォームの利点として、①利用者は時間・場所を問わず不動産情報や住宅ローン情報にアクセスできる ②住宅ローンの手続きに要する時間を、書類ベースの従来方式から6時間ほど短縮できる ③補償金の支払い、鍵の引き渡し、契約締結といったスケジュールを購買客と共有し、円滑なプロセス進行を支える ④購買客の身元確認などを迅速化する ⑤ペーパーレスによる環境負荷の軽減 ⑥不動産取引におけるテクノロジーの導入により、継続的なサービスの効率化と改善に取り組みやすくなる──の6つを挙げている。

↑ NWD(中央)がASTRI(左)とブロックチェーンによる不動産取引プラットフォームを開発。中国銀行香港支店(右)が参画金融機関第1号となる(写真はNWDのニュースリリースより)



