民間ロケット開発メーカーの藍箭航天は7月14日、開発中の液体燃料ロケット朱雀二号の、コントロール・システムと液化メタン・エンジンの整合試験が完了した、と発表した。
朱雀二号は液体酸素と液化メタンを推進剤に用いる中型ロケットで、全長49.5m、直径3.35m、重量216t、発射時の推力は268t。高度200km地球低軌道(LEO)用人工衛星の輸送能力は6t、高度550km太陽同期軌道(SSO)用人工衛星の輸送能力は4t。
今回は、同ロケットに搭載する推力10t級エンジン天鵲に関して、極低温推進剤の注入システムとエンジンの作動状態をテストし、連続運転時間3000秒超を達成する成果を得た。これにより同エンジンの累計試運転時間は1万秒を突破し、同一エンジンの試運転時間も定格時間の6倍に相当する4500秒を超えた。
天鵲はターボポンプ式のロケット・エンジンで、真空中での推力は8.2t。1台のターボポンプで4台の燃焼室に推進剤を供給する。80t級メイン・エンジンとともに、朱雀二号の動力システムを形成する。

↑液化メタン・エンジンの連続試運転時間が3000秒を突破した(写真は藍箭航天のリリースより)



