総合物流大手の武漢港航発展集団は10月25日、傘下で国際貨物鉄道事業を手掛ける武漢漢欧国際鉄道が、ベトナムのホーチミン市と武漢を結ぶコールドチェーン貨物鉄道の運行を開始した、と発表した。東南アジア原産の魚介類を、鮮度を保ちながら内陸に供給できるようになった。
武漢ではこれまで東南アジア原産のバサキャットフィッシュ(ナマズ目の大型御)を上海や大連経由で調達しており、出荷から到着まで20日前後かかっていた。
今回のコールドチェーン鉄道の開通により、ホーチミンを出荷されたバサは中国との国境での検疫後、南寧南駅に集約されてのち武漢に輸送されるようになる。輸送距離は1478km。トータルの輸送時間は50時間程度で、従来の海上ルートに比べ15日以上短縮される。また、一般の貨物鉄道と比べても18時間のリードタイム短縮となる。週1便の運行を計画している。
中国はグレーター・メコン地域(メコン川流域の6カ国・地域)との経済協力の促進に取り組んでおり、水産物やフルーツ類は東南アジアからの重要な輸入品となっている。同社ではコールドチェーン網の拡充で、経済交流の促進に寄与していく構えだ。

↑ ホーチミンと武漢の間で、鮮魚のコールドチェーン貨物鉄道が開通した(写真は武漢港航発展集団のニュース・リリースより)



