農業用ドローン開発メーカーの極飛科技は8月26~27日、広東省有害生物予防警戒コントロール・センターが恵州で開催した全省農作物病虫害コントロール訓練で、自社ドローンを用いた低農薬高効率農法をデモンストレーションした。8月29日付のリリースで発表した。
同センター幹部など約60人の参加者を前に、同社ドローンに搭載した各種システムや、農場に設置するセンサー機器、無人走行車などを用いて、農業効率化のための技術を披露した。
例えば農薬散布スプレーは飛行中、遠心力により農薬をマイクロメートル級の微細な霧状にして噴霧する。これにドローン自身の回転翼が生み出す風の力も加わることで、農薬が散布地点に滞留することなく農場に広く分布される。人手に頼った伝統型の散布方法に比べ、農薬の使用量を30%以上削減できるという。
また、播種システムは種子や化学肥料などの固体粒子を目標地点に高精度で散布するとともに、独自設計の転がり軸受により粒子が固まらないよう分散させて蒔く機能を備えており、化学肥料の使用量の削減に寄与するという。
農場に設置する監視カメラは24時間体制で作物の生育状況を記録しており、ユーザーはモバイル・アプリを通じて生育状況の異常をチェックし、病虫害の発生などを把握できる。
農業用無人車は、田植えから始まり、農業資材の輸送、農地内のパトロール、化学肥料や薬剤の散布などを自動でおこなう。

↑農薬散布システムを搭載した、極飛科技の農業用ドローン(極飛科技のリリースより)



