
中国で菊の花は日本同様、一般的に葬儀や墓参りに使用するイメージが強いです。そもそも菊を葬儀用に使う文化は1910年代に欧米から伝わったと言われています。故人への懐かしみを象徴する花として使用したとのことですが、花の持ちが良く、使い勝手が良かったことが定着の理由のようです。

そのイメージのため、贈り物用の花としては、白や黄色の見るからに「葬儀の菊」じゃなくても割と拒絶感があります。やはり別の意味で取られかねない花を贈るのは避けたいようです。また、日本では正月や和風装飾の婚礼で菊の花を使用しますが、中国ではおめでたい場で菊の花を使用することはほぼありません。

現在、菊の切り花は年中多種多様な品種があります。輪咲きでも「スプレー咲き」(小さめのお花が複数輪ついている花)でもたくさんの色がありますし、まん丸の形や花びらがフカフカに咲いているもの、自然界の色ではない色に染めたものなど、カジュアル寄りのものが増えてきました。そのため、どちらかといえば若い方には自宅用として人気がありますし、店舗の生け込みのお花としても重宝されてきています。誕生日に菊の花を贈る……ようになるには少々ハードルが高いですが、今後中国の若い世代が菊のイメージを変えていくかもしれませんね!

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