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やあ、皆んな。待たせたな。日本支部のミーティングに際し、4月上旬は東京に一時帰国していた。まずは一言。新入学生そして新入社員の皆さん、おめでとう。この春から新しい環境で生活を送る人達の熱気を感じ、私自身がそうだった頃の事を思い出していた。
思い出すと言えば中国の昔の街並み。直近10年を見ても古い街並みはどんどん姿を消し、現代化が物凄いスピードで進んでいる。少し寂しいが、懐古主義ではないし、安全な居住環境を得た市民の皆さんの気持ちを考えると「古き良きを残して欲しかった」などとは気軽に言えないのだが。
都市の現代化に際し、多くのラーメン街も消防法や立ち退きの関係で姿を消した(一部は移転)。私にとって一番思い出深いのは新天地近くの吉安路周辺。皆さんご存知の逸桂禾や大腸麺、そして永豊など、名店が軒を連ねていた。その中でも思い出深いのが肇周拉面(河南麺)。私は敬意をもって“草ラーメン”と呼んでいる。
24時間営業で、いつでも暖かく私たちを迎えてくれる。うっすらカレー風味のスープに普通の太さの麺。具の牛肉も、玉子もまぁ普通である。店員さんに「パクチー多めでね!」とお願いすると麺が冷めてしまうのではないかと心配するくらいのパクチーを盛ってくれる。器の中は小さな草原。いや敬意を以って盆栽と呼ぶべきか。まさに“草ラーメン”なのだ。
これまで我々は美味しい麺を皆さんに紹介してきた。肇周拉面も美味い。しかし普通だ。でも自分の傍にいてくれるラーメンは普通が良い。並ばなくても、夜中であっても、安価でお腹を満たしてくれる。あの夜中に食べた塩分の効いたラーメン。翌日顔が浮腫んで後悔する。でもまた食べてしまう。こんなラーメンが私は好きだ。
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