二人三脚で、日中両国にてビジネス展開
お客様に寄り添うビジネスサポートサービス
1981年、若干26歳で税理士事務所を設立し、2004年から上海で財務会計コンサルサービスをスタートした貝田雅和氏。息子の雅典氏とともに、日中両国で顧客のビジネスをサポートしてきた歴史と今後の展開について、お話しを伺った。
貝田財務諮詢(上海)有限公司
(株)日中貝田ビジネスサービス
総経理・代表取締役会長 貝田雅和氏(右)
高級経理・代表取締役社長 貝田雅典氏(左)
かいだ・まさかず●1954年生まれ、大阪市出身。78年関西学院大学卒、大学1回生時に税理士簿記論に合格、4回生で日本の会計事務所に就職。4年の実務経験を経て26歳で税理士試験に合格。81年税理士事務所を設立。2003年貝田財務諮詢(上海)有限公司を設立し総経理に就任、04年より中国にて本格的に監査業務、記帳代行サービス、行政サービスをはじめとする様々なビジネスサポートサービスを展開し、現在に至る。
かいだ・まさのり●1986年生まれ、大阪市出身。2005~06年に交通大学で中国語を学習。07年から家業に入る。大阪事務所並びに上海事務所を往来しながら、日中両サイドで各種ビジネスサポートサービスを提供。24年に(株)日中貝田ビジネスサービスの代表取締役社長に就任。
——税理士事務所を設立してから今日までをお伺いいたします。
雅和氏:私が税理士になってから約45年が経ちます。1981年、26歳で税理士事務所を大阪で立ち上げましたが、この45年間で本当に様々な経験をさせていただきました。時々の日本の経済状況を反映して、お客様もバブル全盛期、デフレ低迷期、海外進出期、次世代への継承・相続時期などがあり、本当に様々なご相談を受けてまいりました。私どもはお客様のために、そしてお客様に寄り添うサービスを貫いてきましたので、非常に長いおつきあいをしているお客様も沢山おります。
中国に進出したお客様の要請もあり2004年1月に上海で財務会計コンサルサービスをスタートしました。具体的には、会計記帳代行業務、監査業務、税務申告業務、行政関連業務、出納代行業務などです。会社を閉鎖するようなケースは、会計税務だけでなく、労務問題なども発生するので、総合的に問題を解決するために、提携先の弁護士等にも入っていただき、一緒に取り組むこともあります。
「私一人ではできなかった」と周囲への感謝を口にする雅和氏
「上海と大阪を行き来するのは刺激があって面白い」と語る雅典氏
——事業の現況についてお伺いいたします。
——雅典氏と中国とのご縁、現在のお仕事内容をお聞かせください。
雅典氏:2004年、私が高校生の時に、父が中国で事務所を開くというので、上海に同行し3カ月くらい滞在したことが最初の中国体験です。翌年に父から勧められて交通大学に語学留学をし、中国語を勉強しました。2年ほど中国語を勉強したのですが、大阪事務所のほうで急に人材が足りなくなってきたので、2007年に大阪事務所で税務のことを一から勉強しながら働くことになりました。20年近く、父である所長の指導を仰ぎながら仕事をしてきましたが、ほぼ日本のお客様を任せていただき、対応できるようになってきました。複雑な問題については所長に相談することもありますが、所長は経験豊富で、色々なことに精通していると実感しております。
日本では、50社ほど担当しておりますが、ヒューマンタッチな部分も多く、電話、メールでの連絡だけでなく直接訪問をする機会も多くあります。会計税務のご相談だけでなく、身の上話やペットの相談まで親戚みたいに聞いてくる人もいます。最近は事業継承や相続のことについてご相談をされるケースも増加しているように思います。私は2カ月に一度上海に来ており、中国人社員と業務上の交流をするほか、お客様の現地法人の総経理に、弊社にお越しになっていただき「総経理塾」を開催しております。日中の税務、会計の違い、労働ビザ取得手続き、中国社会保険システム、コンプライアンスなどについて話しております。
——経営において大切にしていることをお聞かせください。
親子で補い合い20年
お客様目線で日中往来
——親子二人三脚で日中にまたがるコンサルサービスは珍しいですね。
それから来年からスタートさせるサービスもございます。弊社の会計ソフトに自動翻訳機能をつけ、お客様のEXCELで作成された中国語の会計データをいただき、それを日本語に変換するサービスを提供しようと思います。総勘定元帳や試算表などが中国バージョンから日本バージョンへと簡単に作成できるようになり、中国での作業量が減少すると思います。日本のお客様で、経費削減のため、日本人スタッフを置かないケースも増えています。弊社で定期的監査をしたり、出納業務代行をしたりと、お客様の新たなニーズに対応しております。
定期的に開催している「総経理塾」の様子
——週末などはどう過ごされているのですか。
——読者にひと言お願いします。
親子で中国社員と一緒に、仲良くビジネスサポートサービスを中国で提供しております。是非いつでもお気軽に御連絡ください。
[貝田財務諮詢(上海)有限公司]
住所:上海市徐匯区宜山路425号光启城410室
電話:021-6083-9925
Mail:info@kaida-kaikei.com(日本事務所)
kaida_office@kaida.sh.cn(上海事務所)
URL:www.kaida.com.cn
※インタビュー及び提供資料に基づく情報はすべて取材対象者に由来しており、本誌がこれらの情報の正確性と完全性について、保証するものではありません。
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