KDDI広州セミナー実施報告｜AIとIoTによる製造業のDX推進（10/17開催）

KDDI

2025-10-30

导读：KDDI広州が開催した、DX推進セミナーの様子を報告いたします

製造業におけるデジタル化の波が加速する中、データの断絶を解消し、変革を実行可能な形で実現することは、企業成長の鍵となっています。KDDI広州は2025年10月17日、「AIによる変革の推進：企業のデジタルトランスフォーメーション投資決定支援」をテーマとするセミナーを開催しました。

本セミナーでは「テーマ講演」「企業座談会」「体験展示」を組み合わせ、前回6月20日の展示会で注目を集めたテーマをさらに掘り下げました。当日は約40社、70名の業界関係者が参加し、未来のデジタル世界の発展を共に探求しました。会場には6つの展示ブースが設けられ、データ収集プラットフォーム、スマート製造時代の無線ネットワーク、AIによる品質検査、AIによるセキュリティ行動分析、標準作業手順のAI認識、企業向けAI実践応用、フィッシングメール演習など、最前線の技術を実際に体験できる場を提供しました。

講演内容のご紹介

①AIが再定義する産業競争力

開会挨拶で、KDDI広州総経理李熠は、グローバル視点から同社の技術的蓄積とビジョンを紹介。AIが産業構造を再構築している現状を強調し、「企業戦略」「部門間協力」「迅速な実行」「エコシステム連携」を軸に、効率的なコスト削減と成果創出の必要性を説きました。またKDDI広州は「製造業のDXイノベーションセンター」としての使命を掲げ、「AI×IoT」を原動力に、DXを“概念”から“実行可能で測定可能な価値”へ進化させることを目指す方針を示しました。

②データ駆動型製造への突破口

KDDI東アジア地区 CTO 國見剛士は「産業IoTとデータ駆動による製造業の変革」をテーマに講演。ERPやPLMなど上層システムと、PLCやロボットなど現場設備とのデータ断絶が「品質追跡の難しさ」「実行効率の低下」「設備故障による停止」といった課題を生んでいることを指摘しました。そのうえで「統合IoTプラットフォーム」が唯一の解決策であると提案し、実際の事例を紹介しました。

③ 中小企業のDXを支える「4段階のアプローチ」

KDDI広州企画部長龚靖は、中小企業が直面する「予算制約」「人材不足」「システム分断」「投資回収の長期化」といった課題に触れ、「シナリオに集中する」「プロセスを再構築する」「アジャイルに小規模導入する」「段階的に拡大する」という実行可能なアプローチを提案。「DXは一度に完成するものではなく、『小さく速い』反復により進めることが重要」と強調しました。

④AI×IoTが切り拓く次世代ネットワーク

シニアネットワーク技術専門家劉杰錫は「次世代AI駆動Wi-Fiソリューション」の３つの優位性を解説しました。1つ目は、高密度接続と低遅延でロボット協調や機械検査に対応できること、2つ目は、AI駆動のネットワーク設計で全工場をシームレスにカバーできること、3つ目は、マルチプロトコル対応IoT APで多様な機器に対応できること。

導入先工場では「設備移動性40％向上」「ネットワーク障害率60％低下」といった効果が報告されています。

休憩時間の展示ブース交流では、参加者がデジタル技術の実際の応用を間近に体験し、技術的な詳細を記録するとともに、その場で後日の詳細検討の打ち合わせを予約するなど、デジタル技術が「抽象的な概念」から「具体的な解決策」へと変わる瞬間を実感しました。

（※展示ブースの詳細については次回の公众号をご覧ください）

⑤企業座談会─コスト削減と未来のAI意思決定

後半の座談会では、総経理李熠の司会の元、久保田建機社財務部長韓部長、IT部長姚部長、北京致遠互聯社業界専門家卞、KDDI広州シニアアカウントマネージャー岑が登壇し「コスト削減と未来のAI意思決定」をテーマに議論。

久保田建機社は財務・業務統合システム導入により「費用追跡の可視化」「内部統制の自動化」「物流費15％削減」といった成果を報告しました。DXが概念にとどまらず、課題認識から技術選定、導入、効果検証までの“クローズドループ”として機能することを共有しました。

⑥政策解説─湾岸地域の新政策を活用した変革コスト削減

最後に、KDDI広州財務部長呉姗は「湾岸地域の新政策を活用したDX加速」をテーマに大湾区が提供する企業向けのデジタル変革（DX）支援や人材採用関連の政策について講演。補助金や人材採用支援などの政策を活用することで「政策支援＋技術ソリューション」の両輪により、企業がよりスムーズに変革を進められることを紹介しました。