肺を潤す食事療法
春の訪れにともない、温かさと寒さが変動することでカゼなどが増えてくる。カゼが治っても咳の症状が消えない場合もある。こういう時には熱を冷まし(清熱化痰)、肺を潤す(養陰潤肺)必要がある。肺を潤すいくつかの「食事療法」をご紹介する。
杏仁粥 皮をむいた杏仁10グラムをペースト状に砕いて、研いだ粳米50グラムと混ぜ、適量の水を加えて沸騰させ、弱火でじっくり煮込む。温かいうちに食用し、1日2回、朝夕食べるとよい。咳を止める効果がある。健康な人が食べても体を丈夫にし、疾病を予防することができる。
カブのジュース 赤カブ1個を洗って細かく切り、麦芽糖を2-3杯加えて一晩置き、食後にエキスを飲むと咳止めの作用がある。あるいは赤カブ100―150グラムを千切りか角切りにし、水を加えて煮た後で氷砂糖を適量加え、一回で飲みきる。
川貝雪梨ブタ肺湯 ブタの肺120グラムを洗って切り、お湯で5分煮て、冷水で洗う。川貝母9グラムは洗って細かく切る。雪梨(ユキナシ)は皮ごと洗い、ヘタと芯を取り、果肉は皮ごと小さく切る。全てを水と一緒に鍋に入れ、弱火で2時間煮て味付けをしたら出来上がり。
皮膚のアレルギーの食事療法
多くの若い女性が春には肌荒れや痒み、痛みや赤い斑、湿疹、粃糠(ひこう)疹などの症状に悩まされている。これは皮膚が紫外線や花粉、植物などに対して過敏なことから生じる症状だ。患者は直射日光を避け、新鮮な野菜や果物を多く摂取し、エビやカニなどを食べず、屋外では花の多い場所を避ける方がよい。
五官の「アレルギー」の症状。結膜炎、鼻炎、外耳道炎、喉の炎症、口の潰瘍などはいずれも春の乾燥や空気中の浮遊物に対するアレルギー反応が原因だ。結膜炎は外用の目薬を用いる他に、菊花を水に浸してお茶の代わりに飲むのもよい。
アレルギー性鼻炎にお薦めの食事療法:フジマメ淮山粥の作り方
材料:炒めたフジマメ60グラム、淮山(山芋)60グラム。
作り方:
(1)炒めたフジマメ60グラム、淮山60グラムを水で煮込んで粥状にする。
(2)粥状になったら出来上がり。
心臓・脳の血管病の食事療法
春は人間の情緒を不安定にさせ、さらに気候の変化が大きく、温かさと寒さが交互し、血管が急激に収縮、拡大することから血圧が上昇し、心筋梗塞や脳卒中のリスクが高くなる。このため保温に注意し、ピクニックなどを通じてリラックスして心を落ち着かせ、体を鍛え、新鮮な野菜や水分を多く摂る必要がある。
心筋梗塞にお薦めの食事療法:天麻スッポン湯の作り方
材料:スッポン1匹(約250―500 グラム)、天麻(オニノヤガラ)10グラム、ハム20グラム、塩適量、ショウガ、黄酒、スープ各適量。
作り方:
(1)スッポンは内臓を取り、頭と足の爪を取り除き、洗って6つに切る。
(2)スッポンの肉を鍋に入れ、適量の水を加え、強火で煮る。
(3)沸騰後、さらに2―3分煮る。
(4)スッポンの肉を取り出し、表面の膜を取り除いて洗い、再び鍋に戻す。
(5)天麻、ハム、ショウガ、黄酒、煮出し汁を加え、スッポンの肉が柔らかくなるまで強火で90 分煮る。
(6)ショウガの欠片を入れ、塩で味付けして出来上がり。
健康のヒント:1―2日中に何回かに分けて摂取し、続けて大量に摂取してはならない。特に一度に多く摂り過ぎると、胃腸の消化機能に影響して消化不良を起こす。補元(気を補充すること)、滋陰填精(潤い、冷やす力、陰を補充すること)の効果を持つ。腎陰亏虚(「腎精」が不足した状態)の高齢者向けで、高血圧や心臓病などの心臓・脳の血管の疾病を持つ患者に特に適している。
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「人民網日本語版」

