「誰でもボランティアになることができるし、
誰もが他人をいたわる心を持っている」
ふくよかな顔に柔らかい微笑を浮かべる日本の青年、西田聡さん(20)は、まさしく「ボランティアの達人」だ。北京の女性専用刑務所で舞台の演出を手掛けたり、チャリティバザーを開催したり、コミュニティでパフォーマンスを披露したりと、この2年間におけるボランティア活動で、西田さんは何度も「優秀ボランティア」と称されてきた。そして、この経験によって西田さんはボランティアの喜びを心から感じている。

雲南省の険しい山道が連なる臨滄市耿馬県では馬や羊、三輪車がいたるところで見られる。いつも満面に明るい笑顔を見せる子どもたちは、海外からやってきた西田さんにコマのまわし方を嬉しそうに教え始めた。
西田さんにとって最も印象深かったのは、現地の少女が西田さんに向かってはにかみながらドラえもんの主題歌を歌い出したことだ。西田さんは喜んで日本語の歌詞をこの少女に教えた。子どもたちと触れ合う時間は西田さんに大きな喜びと感動を与えた。西田さんは、「何かを与えようとすることから始まったが、逆に子どもたちから喜びをもらった。これこそがボランティアにとって最も幸せな瞬間だ」と率直に語った。
しかし、西田さんは外国人ボランティアとしてある悩みを抱えているという。西田さんは、「我々外国人ボランティアを受け入れている多くのボランティア活動にとって、宣伝の意義の方が実際の意義よりも大きい。でも本当はもっと実質的な仕事をやりたいと思っている」と語る。西田さんは北京の外国人ボランティア組織がより規範的に発展し、より良い存在になることを希望している。
「誰でもボランティアになることができるし、誰もが他人をいたわる心を持っている」と語る西田さんは、インタビューの間、何度も、「外国人ボランティアは中国人ボランティアと同じで、私も、私の仲間たちも温もりを人に伝えたいと願っている」と繰り返した。
「人民網日本語版」

