今年も卒業シーズンが近づき、多くの大学生が4年間のキャンパス生活に別れを告げる。卒業生のために、「青春の1ページ」を飾る記念品を用意する大学は少なくない。
中国科技大学は、卒業生用「限定版」カレッジリングを出し、ネット上の話題になった。「やはりよその大学の方が良い」と、大げさなリアクションをするネットユーザーも多い。卒業生へのはなむけに各校がアイディアを絞って作った卒業記念品の数々を覗いてみよう。
○「個性派」代表-清華大学:卒業記念Tシャツ
清華大学の朱さんによると、同校学生会と院生会は毎年、卒業シーズンに一連の「卒業記念Tシャツ」を出す。デザイン会社からデザインを募集、採択し、7-8種類のTシャツを作る。卒業生は気に入ったデザインのTシャツを購入する。
今年、朱さんにとって印象深かったデザインは、次の4種類だった。
1「清華大学運動場」
同校学部生は、身体訓練で1500メートル走と3千メートル走を行うことになっている。多くの学生にとって、運動場は思い出深い場所となる。
2「包子(中華まん)+箸」
2013年に取り壊しとなった食堂を記念して作られた。この食堂で最も有名だったのが「包子」だ。
3「清華講堂」
清華講堂は同校の「ランドマーク」だ。
4「従零開始(ゼロからのスタート)」
今年卒業する学部生は2010年に入学したため、「零字組(ゼログループ)」と呼ばれている。
朱さんは、「集まると燃える火になり、散ると満天の星になる。キャンパス内で同じデザインの記念Tシャツを着ている人と『かぶった』時の感覚は、とっても微妙。一枚のTシャツによって、互いの中に同じ波長を感じることができる」と話した。
○「萌え派」代表-北京大学:「卒業熊」「学術猫」のぬいぐるみ
5月4日、北京大学は116回目の創立記念日を迎えた。同校は、「卒業熊」「学術猫」と名付けられたぬいぐるみを出した。これら2種類のぬいぐるみは、学校創立記念と卒業記念の時期に合わせて、北京大学標識管理弁公室が企画開発した。
「卒業熊」は、黒(学士)、青(修士)、赤(博士)と学位別に3タイプある。「学術猫」には、本物のモデル猫がいる。キャンパスに一匹の猫が住みついているが、年を取ってからはいつも教室にいて、学友とともに授業を受けているため、学生から「学術猫」「哲学猫」と呼ばれている
○「回顧派」代表-中国農業大学:校門デザインの立体ハガキ
例年、中国農業大学(農大)の卒業記念品は、学生会が用意している。学生会の宋宇齊会長は、「昨年の卒業記念品は、学校のランドマークをデザインした立体ハガキを作った」と話した。
宋会長は、「多くの卒業生が、農大の風景をデザインしたハガキを使っているが、どれもパッとしない平凡なものばかりだ。我々は、一味違うハガキを作りたいと思い、検討を重ねた結果、学生会宣伝部が立体ハガキをデザインした。ハガキを開けると、同校のランドマーク的存在である古い校門が立体的に飛び出してくる」と説明した。
○「行動派」代表-中国人民大学:記念貨幣と記念品を交換
中国人民大学(人大)では、今年の卒業生の間で「卒業銀行」活動がスタート、卒業予定者全員に対し、卒業記念貨幣「iRUC(RUCは同校英文名の略称)」を発行する。
同校は、「卒業シーズンボランティア」になるよう卒業予定者を奨励している。ボランティアで卒業シーズンの各種記念活動に携わると、「iRUC」を取得できる。「iRUC」は、卒業銀行が実施するオークションへの入札、人の願いを叶えるお手伝いをする「勇士」への懸賞金、数量限定版記念品が当たる宝くじの購入などに使うことができる。
学生は、「学校主催の夕べの会や講座でボランティア活動を行う」「コレクション価値のある記念品を寄贈する」以外に、文字作品、視聴作品、記念品、デザインTシャツなどを製作することによって、「iRUC」を取得することができる。
「人民網日本語版」

