
本が世の中から消えていこうとしている。長い間、情報を得たり、文学を読んだりと本から多くのことを学んできたが、デジタル化が進み、本もネットや電子書籍にとって代わろうとしている。このため、近頃の図書館はリラックスしたスペースを生み出す場所になっている。
今回は世界の独特な図書館を紹介する。
砂浜図書館
海の波と砂浜という2つの言葉は図書館とは馴染みのない言葉に聞こえるが、ブルガリアの黒海側では逆に一つに融合しているようだ。Albena市にあるレジャー村は砂浜に数十種類の言語の蔵書2500冊以上を持つ砂浜図書館を建設。観光客は無料で本を借りることや、自分の国の本を寄贈することもできる。これは世界でも最もリラックスできる図書館かもしれない。
郵便ポスト図書館

図書館を開くのは想像以上に簡単なことかもしれない。家の外の郵便ポストの中に本を置いておけば、自分の無料の図書館となり、コミュニティー全体と本を共有できる。こんな簡単な図書館は手軽に読書の楽しみを分かち合い、貸し出しカードや保証金、滞納金といった煩雑な手続きが不要だ。共同の創設者であるRick Brooksさんによると、こうした小さな図書館は世界の8カ国、24の州に300―400カ所もあるという。
ラバの図書館

2009年、ベネズエラTrujillo州のある山の上で、大学が独特のサービスを始めた。ラバが背負う移動図書館がそれで、ラバが本を農家の子どもに届けるのだ。これは世界で「最も身近な」図書館かもしれない。
バスの図書館

ブラジルの熱心な市民Antonio da Conceicao Ferreiraさんは、自分が乗る路線バスを図書館に改造してしまった。毎日バスの本棚に本15冊を並べ、バス利用者は自由に読むことができる。この移動図書館はバス利用者の乗車時間のひまつぶしになるだけでなく、文化伝播の重要なルートでもある。Antinioさんはブラジルの全てのバスに拡大したいと計画している。
電話ボックス図書館

イングランド南部の小さな町の道端には、独特の電話ボックス図書館が存在する。本やCD、DVDなど合計100点が収蔵されたこの図書館は毎日24時間利用可能で、夜もライトの光で本を読むことができる。元々はごく普通の撤去目前の古い電話ボックスだったが、住民のアイデアで図書が寄贈されて図書館に改造され、ボランティアが定期的にメンテナンスしている。
野外図書館

この野外図書館はイタリアの芸術家Massimo Bartoliniさんが芸術祭のためにデザインした芸術作品だ。St. Peter's Abbeyのブドウ畑に緑色の本棚12点を順に並べて設置した。この屋外図書館で読書すると、本の薫陶を受けることができるだけでなく、自然の息吹を感じることもできる。
本型の図書館

同図書館は8つの図書館の中で最も「正統的な」一つと言えるだろう。同館は外見が巨大な本棚そっくりだ。また同図書館の特徴は駐車場が現地で最も有名な書籍22点の名前で作られていることだ。この独創的なアイデアは、同州の市民の読書を応援するだけでなく、コミュニティーの振興の役割も果たしている。
戦車の図書館

過激な芸術家Raul Lemesoff氏がデザインした戦車の図書館は、「大型武器」としての外観が武装や戦闘、燃え盛る戦火のイメージを人々に与えるが、実際は静かな移動図書館にすぎない。この戦車には約900冊の本が収納されており、全てLemesoff氏が無料で寄付したもので、誰でも自由に読むことができる。氏はこの戦車図書館を操縦して町から村を回り、好評を集めている。皆がこの作品を「文学で平和を促進する」使命を担っていると評価している。
「人民網日本語版」


