
春節(旧正月。今年は2月19日)を目前に控え、世界の旅行会社が中国人観光客の呼び込みに躍起になっている。

春節の海外旅行者数が過去最高へ
「海外旅行を計画している」5割以上
オンライン旅行会社の中国最大手・携程旅行網はこのほど、「2015年春節・中国人の旅行願望調査報告」を発表した。これによると、「2015年春節(旧正月。2015年は2月19日)連休には、旅行に行きたい」と答えた回答者は8割近くに達し、例年の割合を大きく上回った。ただし、国内旅行はどこも混み合っているため、「海外旅行を計画している」とした人が5割以上を占めた。
業界専門家は、「海外旅行のハードルが低くなり、また、高速鉄道・自家用車・飛行機を使った国内旅行が簡便化し、ネット観光の技術革新や価格競争など、旅行者に大きな利益がもたらされる要因によって、中国人の旅行願望は今年、さらにグレードアップするだろう」との見方を示している。
30年に1度の長期冬休み海外遊学が人気に
今年の春節は2月19日と、昨年より19日遅いこともあり、大学生にとっては、ここ30年で最も長い冬休みとなる。
観光市場では、学生からの問い合わせやツアー参加が急増している。中でも、海外遊学が人気となっており、旅行サイト「携程網」の統計によると、英国や米国、オーストラリアが最も人気の遊学先となっている。また、長期休暇を利用して、試験勉強やアルバイト、就職活動をするという学生も多い。
北京大学に通う胡寧さんは、「両親が大学に通っていた時代は、夏休みと冬休みを合わせても2カ月未満だった。中国には『万巻の書物を読み、万里の路を行く』ということわざがある。冬休みにいろんな所に行き、楽しみたい」と語った。

各国が中国人観光客の抱え込みに躍起
日本:「数次ビザ」発給要件緩和
昨年、円安が一層進んだほか、ビザ発給要件緩和措置、外国人観光客を対象にした消費税免税制度導入などが功を奏し、日本を訪問する観光客が増加していることを背景に、中国人個人観光客に対する「数次ビザ」発給要件の緩和を1月19日から実施した。「相当の高所得を有する者とその家族」に対しては、1回目の訪日の際における特定の訪問地要件を設けない数次ビザ(有効期間5年)の発給を開始する。
円安が進み、中国人にとって2015年は、日本へ旅行し、ショッピングする絶好の年となる。中国において日本は、春節(旧正月、今年は2月19日)に合わせた大型連休中の人気海外旅行先トップ3に入っている。
マレーシア: ビザ申請に必要な手数料を免除
マレーシアは最近、春節に合わせて、中国人観光客を対象にビザ申請に必要な手数料を免除すると発表した。同国観光省長官は「同対策は、中国人観光客を呼び込むためで、そのほかの市場開拓のためではない」との見方を示している。
米国: ビザ有効期限を延長
昨年末、米国と中国は、互いのビジネスビザや観光ビザの有効期間を延長することで合意に達した。
まだ、米国のホテルはスタッフを中国に派遣して中国語を学ばせたり、中国で縁起が悪いとされている部屋番号を取り換えたりしている。
英国:SNSでアピール
英国は1月、微博(ウェイボー)や微信(ウィーチャット)を通して、代表的な建築物や観光スポット、有名人などの「中国語名称」を公募し、話題になった。
タイ: 人気俳優を「文化大使」に任命
これまでずっと、中国で人気観光先となってきたタイも、ビザに必要な手数料を免除し、中国でも人気の俳優・マリオ・マウラーを「文化大使」に任命した。
春節がまもなく、海外旅行へ行こう!
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