
中国人民銀行(中央銀行)は2年ぶりに金利引き下げに踏み切った。今月22日から金融機関の人民元建ての貸出と預金の基準金利を引き下げたのだ。すると多くの人々は、金利が下がるとローンの月々の返済額がどれくらい減るのかとか、預金や資産運用はどこを選ぶといいのかとか、投資はどこにすべきかといったことをあれこれ考えるようになった。
◎なぜ今?

人民銀行によると、利下げの理由は、中国の実体経済では現在、「資金調達難や資金調達コストの高さ」という問題が突出しているからだという。
今回の金利調整のポイントは、基準金利の誘導的役割を発揮させること、市場金利と社会の資金調達コストの引き下げを方向性をもって誘導すること、実質金利が徐々に合理的な水準に戻るよう促進すること、企業の資金調達コストの高さという突出した問題を緩和することだ。
◎国民の生活にはどんな影響?

▽月返済額の減少は食事1回分ほど
利下げの情報が伝わると、住宅ローンを抱える人で目端の利く人は、「微信」(WeChat)のモーメンツで、「毎月のローン返済額が(有名レストラン)南京大排檔の食事1回分少なくなる。みんな、食事に行こう」とメッセージを送った。
▽預金と資産運用収益が高いのはどこ?
銀行関係者は、「一般的にいえることは、利下げ周期が始まっており、銀行の資産運用商品の期待収益率はこれから長期的な低下傾向に直面するとみられ、投資家は資産運用商品を選択する場合、中・長期の商品を購入して、できるだけ早く当面の高収益を確定するべきということだ。各銀行のそれぞれの地域での状況には差があることを考慮して、預金する時、または資産運用商品を選んで購入する時は、『十分に比較検討する』必要がある」と話す。
▽不動産市場と債券市場投資の春はどこにある?
このたびの約2年ぶりの利下げに対し、市場には興奮が広がっている。利下げはA株市場や債券市場にメリットをもたらすとみられており、人々は投資の「春」の訪れを待ち望んでいる。
また債権市場にも好材料がもたらされる見込だ。民生証券研究院の管清友執行院長は、「利下げはアフターマーケットの資金の一層の緩和にとってプラスになり、債券市場にとって直接のメリットとなるが、市場の期待が高いことを考えると、効果はそれほど明確なものにはならない可能性がある」と話す。
◎市場の今後5つの予想

▽予想1:預金にきな臭さ
▽予想2:貸出金利の優遇幅が縮小
▽予測3:債権市場は強気に
▽予想4:大口商品に大きな反動の予想
▽予想5:人民元値上がりはしばらくお休み
「人民網日本語版」


