

中国外文出版発行事業局はこのほど「中国の国家イメージ世界調査2014」を発表した。アンケートに答えたのは英国(欧州)、米国(北米)、オーストラリア(オセアニア)、日本(アジア)、中国(アジア)、南アフリカ(アフリカ)、インド(アジア)、ブラジル(南米)、ロシアという地域や経済発展水準の異なる9カ国の国民だ。

■中国全体のイメージは着実に上昇
2013年の調査と比べ、中国全体のイメージ得点は0.8点上昇した(10点満点)。海外8カ国中、中国のイメージに最も高い点をつけたのはロシアで7.6点、最も低い点をつけたのは日本で3.4点だった。

■外国の民衆は中国の将来の発展を有望視
中国の将来の発展について、「中国は米国を抜いて世界の超大国になる」との回答は20%、「中国経済は高度成長を継続する」との回答は37%、「中国経済は低成長段階に入る」との回答は20%、「不確定性がある」との回答は18%、「中国経済は衰退へ向かう」との回答はわずか6%だった。中国の将来の発展については、先進国より途上国の方が有望視している。

■中国の将来の発展にとって最大の試練は国内ガバナンス
中国が将来の発展において直面する試練については、先進国の回答者は第1に国内の腐敗取締りや社会的不公平の問題(35%)、次に国民の生活水準の向上(26%)を挙げた。一方、途上国の回答者は国民の生活水準の向上(29%)と国内経済の高度成長の継続(29%)を最大の問題として挙げた。

■習近平国家主席の国際的知名度は高い
9カ国首脳の知名度では、習近平国家主席が70%で4位につけた。1位は米国のオバマ大統領(97%)、2位はロシアのプーチン大統領(91%)、3位は英国のキャメロン首相(86%)だった。

■国際社会は中国経済の国際的影響力を認めている
全体的に見て外国の回答者は「中国経済の発展は世界経済の発展を後押しした」「中国経済の発展から自分の国は利益を得た」「中国は経済・貿易面で自分の国と協力を繰り広げ、中国経済発展の成果を共に享受しようとしている」との見方に同意している。特に「中国経済の発展は世界経済の発展を後押しした」との見方は同意が多かった。また、中国経済の影響力を認める声は先進国より途上国で大きかった。

■各国共に中国との外交関係を重視し、より良い発展を期待
中国との外交関係を重視し、より良い発展を期待している外国の回答者は平均65%で、2013年の調査よりいくらか増加した。対中関係の継続的発展への期待が最も大きいのはロシアの国民で、「露中関係を一層強化すべき」との回答は92%に上った。

■中国は一層の国際的責任を担うべき
中国の国際的責任について「中国は自国の利益に関わる国際問題のみで積極的であり、まだ十分な国際的責任を担っていない」とする外国の回答者は平均37%だった。この見方が途上国でも先進国でも比較的大きな割合を占めることは注目に値する。

■「アジア新安全保障観」に注目
中国の習近平国家主席が2014年のアジア信頼醸成措置会議(CICA)首脳会議(上海)での演説で提唱した「共通の、総合的、協調的、持続可能なアジア新安全保障観の樹立」に、外国の回答者は一様に注目。今回のCICA首脳会議について多少知っている外国の回答者763人中、この議題を選択したのは平均50%だった。

■「中国軍事脅威論」は西側諸国で依然一定の賛同
米国、英国、日本など西側国では「中国軍事脅威論」が依然一定の賛同を得ており、「中国の軍事力の発展は他国の安全を脅かす」とする外国の回答者は平均35%だった。だが一方で「中国の軍事力は国際秩序の安定や世界平和の維持における重要なパワー」との考えに同意する回答も以前より増加した。
■二国間関係が海外民衆の対中評価に影響
中国との二国間関係の良し悪しが、その国の国民の対中評価に直接影響している。ロシアと日本を例にとると、中露は急速に関係を発展させ、各分野で緊密な協力を繰り広げている。これに応じて、ロシア国民の中国に対する全体的イメージや、中国の政治、経済、軍事力、科学技術の発展に対する見方はいずれもポジティブだ。中国をポジティブに評価する割合はロシア国民が海外8カ国中最高だった。一方、中日関係は2014年も引き続き冷え込み、日本の回答者の対中評価も引き続き下落。軍事力建設を始めとする中国の発展に対する信頼感も引き続き低下し、中国の国際的なイニシアティブや国際活動に対しても消極的だ。日本は海外8カ国中、対中評価が最低の国となっている。
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