7月の「科学のデマランキング」が、このほど発表された。太陽が15年後に休眠状態になる、酢の匂いをかぐと風邪の予防になる、多肉植物を置くと心臓に悪いなどがランクインした。
1.2030年に太陽が休眠状態に？
噂：英国王立天文学会総会で、英国人科学者のヴァレンティナ・ジャルコヴァ氏は、太陽の活動が2030年に現在のピーク時と比べて60％減衰し、地球が「ミニ氷河期」に入る可能性が高いと予想した。メディアはこの結論について、太陽の「休眠状態」と解釈した。
真相：英国人科学者が実施したのは厳粛な科学研究であり、その結果もインパクト・ファクターの高い学術誌に掲載されている。しかしこの科学者の太陽活動に関する予想は、太陽が光と熱を発しなくなることを意味するものではない。太陽の「休眠」という解釈は、大衆向けメディアの誤解の可能性がある。研究結果によると、太陽は現在「壮年期」で、少なくとも40億年の寿命がある。
2.酢の匂いをかぐと風邪の予防に？
真相：風邪は各種ウイルスによって引き起こされる、呼吸器系の一般的な疾患だ。酢は弱酸で、一定の酸化力を持ち、酸化物に対して一定の消毒効果を発揮する。しかし酢は酸化力が弱いため、風邪のウイルスには効果がない。しかも酢を空気中に薄めると濃度が低下するため、ウイルスに対する酸化力も弱まる。ゆえに風邪のウイルスが酢によって死ぬことはない。
3.菜食の方が健康的？
真相：ヒトは雑食動物であり、さまざまな肉や植物から栄養を補給している。献立から動物製品を取り除くと、亜鉛やビタミンB12といった肉や内臓から得やすい微量元素が不足する。栄養バランスの整った献立やサプリメントがなければ、栄養不足による症状が引き起こされる。魚や卵を食べ牛乳を飲む人の栄養不足率は、完全な菜食主義者を下回るが、バランスよく食事をする人よりは高い。
4.夜11時から午前1時にかけて、肝臓が解毒作用を発揮？
真相：肝臓はヒトの最大の腺組織で、糖タンパク質・脂肪・ビタミンの代謝で全身の各組織と密接に関わり、かつ分泌された排泄物の転化の力を持つ。肝臓の「解毒作用」は、生物の転化の過程である。肝臓は解毒の際に「パートタイマー」になる。つまり人が酒を飲むときに、アルコールに解毒作用を発揮するというわけだ。酒を飲んでいなければ、夜11時から午前1時にかけて解毒作用を発揮することはない。
5.多肉植物を置くと心臓に悪い？
真相：多肉植物には50以上の科の、約1万種の植物が含まれる。そのうち一部の品種には、毒素が含まれる。チレコドン属やトウダイグサ科のほとんどが毒を持っており、うち多肉植物の前者は多くの刺を持ち、人体に害をもたらしやすい。人が毒液に接触すると、肌が赤く腫れ、かゆみが生じ、アレルギー反応を示す。体内に入ると心臓に深刻な害が生じ、家畜がこれを食べれば死亡する。注意すべきは、中毒には摂取という前提があることだ。ただ観賞用に置くだけならば、大きな問題はない。
本微信号内容均为人民网日文版独家稿件，转载请标注出处。
