

中国共産党の第18期中央委員会第5回全体会議(五中全会)のコミュニケが29日に発表された。約6千字のコミュニケから、「第13次五カ年計画」期間中の中国の政治・経済・社会の先行きを見通すことができる。ここでは、コミュニケの10のポイントを総括した。
劉暁凱、陳志栄、金振吉の3氏が中央委員に
会議では、中国共産党第18期中央委員会候補委員のうち、トップ3の劉暁凱、陳志栄、金振吉の3氏を中央委員会委員として補充することが決定された。この人事は、党籍を剥奪された令計画、周本順、楊棟梁の3氏の穴を埋めるものだ。
都市・農村部住民の1人あたり所得、
2020年には2010年比で倍に
会議では、「小康(ややゆとりのある)社会」の全面的建設に向け、以下のような新たな目標・要求が発表された。
バランス、包括性、持続可能性を向上・発展させることを基礎に、2020年までに国内総生産(GDP)と都市・農村部住民の1人あたり所得を2010年比で倍増させ、産業をミドル・ハイエンドレベルにまい進させる。経済成長に対する消費の寄与度を大きく高め、戸籍人口の都市化率を向上させる。
これは、第13次五カ年計画期間中、中国が中高速の経済成長を維持することを意味する。
貧困県をなくす
これも、「小康社会」の全面的建設の目標の1つだ。会議では、中国の現行の標準において、農村貧困人口の貧困脱却を実現し、貧困県をなくし、地域的な貧困を解決することが目標に掲げられた。2020年までに、7千万人あまりの農村貧困人口が貧困を脱出し、500あまりの国家級貧困県が全てそのレッテルを剥がすことになる。
国家ビッグデータ戦略
革新が、国家発展の大局の重要な位置に据えられた。会議では、発展の新たな空間を開拓し、沿海・河川沿線・沿線の経済帯を中心とする縦横に伸びる経済シャフトを形成し、若干の重点経済エリアを育成し、インターネット強国戦略と「インターネット+」行動計画を実施し、共有型経済を発展させ、国家ビッグデータ戦略を実施することが提起された。
制度的発言権
制度的発言権とは、今回のコミュニケに出て来た新たな言葉だ。会議では、開放的な発展を堅持し、中国経済が世界経済に溶け込むという流れに順応し、互恵・ウィンウィンの開放戦略を実施し、よりハイレベルな開放型経済を発展させ、世界経済ガバナンスと公共財の供給に積極的に参加し、世界経済ガバナンスにおける中国の制度的発言権を高め、幅広い利益共同体を構築することが提起された。
1ベルト、1ロード
世界から大きな反響を呼んでいる中国の「1ベルト、1ロード(シルクロード経済ベルトと21世紀海上シルクロード)」計画も、コミュニケに組み込まれた。会議では、「1ベルト、1ロード」建設を推進し、関連国家・地域と多分野における互恵・ウィンウィンの実務協力を推し進め、国際的な生産能力協力、設備製造協力を推し進め、陸海・国内外の連動、東西・双方向の開放という全面的開放の新局面を打ち立てることが提起された。
2人目の出産が全面的に許可
2人目出産の全面的な許可に関しても、コミュニケの中で特別に言及された。会議では、人口のバランスのとれた発展を促進し、計画出産の基本国策を堅持し、人口発展戦略を完備し、2人っ子政策を全面的に実施し、高齢化に対応するため積極的な措置を講じることが提起された。これは、中国が長年実施してきた計画出産政策の、大きな調整と見られている。
最も厳しい環境保護制度
中国は、グリーン発展を堅持し、「最も厳しい環境保護制度」を実施する。会議では、次のことが提起された。
資源の節約と環境保護という基本国策を堅持し、美しい中国の建設を推進し、世界の生態安全に新たな貢献を果たす。環境管理に力を入れ、環境の質向上を核心とし、最も厳しい環境保護制度を実施し、大気・水・土壌汚染の防止に向けた行動計画を実施する。
授業料と雑費の免除
全会では、教育の質を高め、義務教育の均衡の取れた発展を推進し、高校教育を普及させ、分類の上、段階的に中等職業教育の授業料と雑費免除を実施し、経済的に困難な家庭の学生への資金援助の全面カバーを実現することが提起された。
健康中国
「健康中国」という言葉は今年の政府活動報告で初めて使用され、五中全会のコミュニケにも組み込まれた。
会議では、健康中国の建設を推進し、医療・薬品・衛生体制改革を深化させ、薬の価格を調整し、医療、医療保険、医薬の連動を実現し、都市・農村をカバーする基本医療衛生制度と現代的な病院管理制度を確立し、食品安全戦略を実施することが提起された。
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