
経済が近年、泥沼にはまっている日本で、「ネコ経済学」というニューワードが話題になり、ビジネスマンの注目を集めている。「ネコにスポットを当てていれば、ビジネスが必ず成功する」というのが神話となっている。

撮影者:張錦源
「ネコ経済学」とは?
日本の商業界で話題となっている「ネコ経済学」とは、景気が悪くても、日本ではネコ関連の商品は人気を維持し、どんな分野であっても、「ネコ」を使えば、注目を集めて利益が得られるということだ。
確かに、日本では「ネコ頼り」のビジネスがあふれている。例えば、大ヒットのネコ関連の本やネコをテーマにした書店、ネコ喫茶、観光客に人気の「たま駅長」、「ネコの島」と呼ばれる田代島、長年人気を保持するネコ関連のアニメなどだ。
人々の心を捉えるビジネスを読み解く
ペットの1つに過ぎないネコが、日本でこれほどの経済効果をもたらしているのは、ネコの日本文化における地位と関係がある。
日本人がこれほどネコ好きである理由は主に4つある。まず、ネコが「癒し系」であることだ。リズムの早い都市の社会は冷淡で、人間関係も希薄になり、多くの日本人が一層「孤独」を感じている。そんな癒しを求める日本人の心をとらえるのが、おっとりとしたネコなのだ。その独特の習性や思わず笑ってしまう動作などが多くの日本人に笑顔をもたらしている。
次に、日本人の心理や民族性も「ネコ文化」の形成を促進している。ある学者は、「日本の文化は、『我慢』と『服従』を尊ぶ。そして、細かな違いを見極める慎重な判断を求められる。そのようなプレッシャーの大きい環境で、自由奔放なネコに、日本人は自然と惹かれるようになった」と分析している。

3番目の理由として、のんびりとダラダラしているネコが日本人の心のよりどころとなっている点が挙げられる。日本の街中では、のんびりと日向ぼっこしているネコを頻繁に見かける。リズムの早い社会との対照的なその姿に、日本人はほっこりとした生活に対する憧れを募らせる。
最後に、ネコのきゃしゃで上品、かつ優雅という特徴も、日本人の「美的感覚」とマッチする。ネコのかわいさが、かわいいもの好きの日本の文化とマッチしているのだ。
ネコのさまざまな特徴が、年齢を問わず日本人の心をつかんでおり、自然と大きな市場を生み出している。そして、「ネコ文化」が「ネコ経済」を促進し、「ネコ経済」がまた「ネコ文化」を促進する、こんな好循環が生まれているのだ。人々が感情的にどんなものを必要としているかを知ることが、ビジネスを成功させる秘訣だ。
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