

日本のアニメには妖(あやかし)や化け物といったキャラクターが登場するが、その大半は伝統的な妖怪文化の影響を受けている。しかも日本の妖怪の70%は中国からの「輸入品」だ。
中国の文化の中に「妖怪」という言葉が初めて登場したのは、東晋時代の文人・干宝の作品「捜神記」だ。人々は未知なる自然に触れるとき、想像力を使って理解しがたい現象を読み解いてきた。つまり「妖怪」とはさまざまな自然現象や自然の形を表していたのだ。今のアニメに出てくる人の顔をした蛇や妖狐などは古い伝説によく出てくるものだ。「西遊記」にも変わった妖怪たちが次々と登場している。
日本生まれの妖怪はたった1割

日本民俗学を研究し、漫画「ゲゲゲの鬼太郎」の作者でもある水木しげるさんは以前「日本の妖怪の起源を明らかにするならば、私は少なくとも70%の妖怪が中国のものだと思っている」と語っていた。残りの20%の妖怪がインドからのもので、日本生まれはたった10%しかないのだという。妖怪文化もしくはその形式からすると、中国と日本にはよく似た点が非常にたくさんある。捜神記に出てくる「落頭」という妖怪は日本では「ろくろ首」になっている。また、「山海経」に出てくる天狗はもともと巨大な犬だったが、日本では二本足で歩く、赤い顔、長い鼻があり、うちわを持った妖怪になった。
「鬼」という言葉は中国では声しか聞こえず、形のない幽霊という意味だが、日本では妖怪の一種である。日本の「鬼」は体長が2.4メートルほどあり、皮膚の色は赤か青、巻き髪で、頭に角が2本生えていて、金棒を持っている。また妖怪文化においては、鬼は日本で祭礼を行う際に、邪気を払い、魔除けをする能力を持った妖怪として扱われている。

伝統的な妖怪文化から現在のアニメの妖怪に至った起源は、日本の浮世絵師である葛飾北斎が描いた「漫画」にある。日本のアニメも多くの浮世絵の色付け方を受け継いでおり、美しく輝きのある色彩が多くの人の目を引き付けている。このほかにも人気アニメの「ナルト」や「ワンピース」のシーンには葛飾北斎が描いた風景画「神奈川沖浪裏」と似ているものもある。
漫画と伝統文化の融合
伝統的な妖怪文化と浮世絵の影響で、日本は文化にある邪悪なものや荒々しい化け物を「ポケットモンスター」などの全世界に認められるキャラクターへと変化させ、アニメや漫画などの形で多くの国で知られるようになった。
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