
熊本県はPRキャラクター「くまモン」を使って、海外でのPRを強化するために、商品製造・販売を海外企業に解禁することを今年1月初めに発表した。

熊本県の営業部長兼しあわせ部長のくまモンは、日本で最も有名な「公務員」だ。
熊本県はくまモンの著作権使用料を徴収し、海外での放送を想定したアニメの製作にも着手する。熊本の世界での知名度を上げ、訪日観光客増加や県特産品の販路拡大につなげたい考えだ。スヌーピーなどの人気キャラクターとは異なる日本の「ゆるーいご当地キャラ」の新たな試みが幕を開けたことになる。

くまモンの「海外進出」には、広告代理店のアサツーディ・ケイ(ADK)や吉本興業、放送作家などが協力する。くまモン隊は、「県の力だけでは限界があり、日本国内外の企業と提携することにした」と説明している。

熊本県の調査では、くまモンの関連グッズの売り上げが年々増加している。16年を見ると、売り上げは1280億円で、うち海外が8億円を占めた。これまでは、熊本県の許可があれば、県外の企業でも無料で商標を使うことができた。しかし、今年10月からは海外企業の使用を解禁し、著作権使用料として小売価格の5-7%を徴収する。
報道によると、当初は日本国内企業の輸出商品から著作権使用料を徴収する計画だったものの、現地の反対などを受け、県内の企業は無料で使用できるようにした。海外企業との価格競争は日に日に熾烈になっているものの、熊本県は、「海外のハイクオリティの商品を生産できる企業に限定することで、ブランド価値を高める」としている。

くまモンは元々、2011年の九州旅客鉄道(JR九州)九州新幹線全面開業へ向けて熊本県がPRのために導入したマスコットキャラクターだ。そして、予想以上の人気を博し、その人気はアジア各地へと波及した。13年には、オフィシャルサイト・くまモンファン広場が設置され、今年1月の時点で、41万人がアクセスしている。うち、外国人が9万人で、前年より5割増えた。
くまモン in 中国

日本で最もキュートな公務員であるくまモンは、2016年10月1日に開催される「くまモンの中国周遊記-熊本宣伝展in成都」に登場し、イベントを盛り上げるためだという。
くまモンはイベントに先立ち成都に到着し、自分の「遠い親戚」であるパンダとの歴史的な対面を実現したほか、四川名物の火鍋を堪能し、耳掃除や功夫茶(中国茶芸)を体験した。

2017年1月、くまモンの公式店舗「kuma カフェ」が上海市の大型商業施設「新天地」で試営業がスタートした。巨大なくまモンが馬当路興業路のカフェの目の前で待ち構えており、道行く人々の注目を集めていた。

2017年6月25日午後、日本の人気ゆるキャラのくまモンが北京でファンの前に姿を見せ、中国での大規模ツアーをスタートさせた。
くまモンは若い女性たちからの人気が高いが、今回最もファンを喜ばせたのは、北京地下鉄10号線が今まで見たことないほど可愛らしくデコレートされたこと。くまモン一色となった地下鉄駅は朝夕のラッシュ時以外でもくまモンを一目見ようと乗客が次々と訪れているという。
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