【ふりがな付き】四川省ブン川県、5月12日を「感謝の日」に

四川省北川チャン族自治県の旧行政中心地にあるブン川地震で損壊した建物の跡地（撮影・任海霞）。

四川省(しせんしょう)アバ・チベット族(ぞく)チャン族自治州(ぞくじちしゅう)ブン川県（ブンはさんずいに文）で大地震(だいじしん)が発生(はっせい)して今年(ことし)で10年(ねん)が経(た)った。

震源地(しんげんち)だったブン川県映秀鎮は、今(いま)ではすっかり美(うつく)しい景勝地(けいしょうち)として生(う)まれ変(か)わっている。クラシカルな雰囲気漂(ふんいきただよ)う集落(しゅうらく)はどこも清潔(せいけつ)で、レストランやカフェ、土産物屋(みやげものや)が建(た)ち並(なら)び、あちこちで観光客(かんこうきゃく)がスマホで記念撮影(きねんさつえい)をしている。

同地(どうち)の楊雲兵支部書記(しぶしょき)は、「全国(ぜんこく)から来(き)た人々(ひとびと)が緊急救助作業(きんきゅうきゅうじょさぎょう)や復興(ふっこう)と再建(さいけん)に大(おお)いに貢献(こうけん)してくれた。こうした多大(ただい)な愛(あい)と支援無(しえんな)しに、今日(こんにち)の映秀の復興(ふっこう)はあり得(え)なかった。我々(われわれ)はこの恩(おん)を決(けっ)して忘(わす)れない」と話(はな)す。

ブン川地震被災地(じしんひさいち)の人々(ひとびと)は恩返(おんがえ)しと感謝(かんしゃ)の気持(きも)ちを実際(じっさい)の行動(こうどう)で示(しめ)している。

2010年(ねん)の玉樹地震(じしん)では、北川のバラック地区(ちく)で衣類(いるい)を販売(はんばい)していた行商人(ぎょうしょうにん)が仕入(しい)れたばかりの衣類(いるい)を積(つ)んだ小(ちい)さなトラックを止(と)めて、そのまま被災地(ひさいち)に送(おく)り届(とど)けた。

2017年(ねん)6月(がつ)24日(にち)に茂県で発生(はっせい)した土砂崩(どしゃくず)れでは山(やま)の中腹(ちゅうふく)にあった村落(そんらく)が埋(う)まった。映秀の人々(ひとびと)は、支援(しえん)するため自発的(じはつてき)にその村落(そんらく)に向(む)かった。

このように多(おお)くの被災地住民(ひさいちじゅうみん)にとって、公益(こうえき)のためのボランティアや他者(たしゃ)を支援(しえん)する精神(せいしん)は、すでに自発的(じはつてき)なものとなりつつある。

ブン川県は今年(ことし)、5月(がつ)12日(にち)をブン川「感謝(かんしゃ)の日(ひ)」と定(さだ)めた。

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