
機械を組み立てるメカニックと凧を作る職人。もともと関係がないこの2つの職業は、ある80歳を超えた「やんちゃ坊主」のような老人によって一体化している。更に、外国人ネットユーザーからは「ぜひこの技を中国の次の世代に伝えて!」との声も上がっている。人民日報の微信公式アカウントが伝えた。
中国国際テレビCGTNの報道によると、今年81歳の張天偉氏は、陝西省無形文化遺産「張氏動態風箏(機械じかけの凧)」製作技術の継承者であり、以前は経験豊かなメカニックでもあった。

張天偉氏(動画のスクリーンショット)
張天偉氏は伝統的な凧に風力機械伝動装置を搭載することで、凧を空に揚げられるだけでなく、凧に「命」を吹き込み、生き物のように動かすことに成功した。

空に揚げることに成功した張天偉氏作の「長城の凧」(新華社)
張氏は中学校時代、ある本で2羽のオスのニワトリが戦う絵を見た。それは彼に「動態風箏」を作るというインスピレーションをもたらした。「この思いを実行に移したのは、仕事の中で一定程度の経験を積み、機械設計を行う能力を身につけてから。それから本格的に取り組み始めた」と張氏は語った。

張天偉氏が作った「戦うオスのニワトリ」の凧
その後、張氏の「動態風箏」に対する興味は高まるばかりだった。凧を機敏に動かすためのこれらの奇想天外なアイディアを実現するには、歯車をいくつも巧みに配置して伝動装置を作ることが必要だ。
30年余りの間に、スイカを食べる「猪八戒」から、首を振りながら歌を歌う「鶴」まで、張氏の作品はどんどん増えていった。各パーツをそれぞれ異なる頻度で動かすには複雑な「エンジン」が必要だ。そしてその「エンジン」の動力源が自然風力なのだ。


張氏の技は数多くの外国人ネットユーザーも魅了し、賞賛の声が寄せられている。

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