初秋の訪れとともに、各地では除草作業がピークを迎えている。近年日本では、環境に優しく、低コストな除草方法が注目を集めている。
東京都の郊外にある駐車場で除草作業を行っているのは作業員ではなく、なんとヤギ。
総面積約4千平方メートルもあるこの斜面では、3頭のヤギが放されている。他の家畜と比べ、ヤギは体が小さく、飼育しやすく、食欲旺盛で雑草の好き嫌いがほとんどないという。人では除草作業が困難な急斜面でも、ヤギならば平地と変わらず自由自在に移動可能だ。
この可愛い「除草作業員」に目を止め、眺める人もおり、ある女性は、「見かけが可愛いだけでなく、除草もできて、一石二鳥」と話す。
ヤギ1頭は1日平均5～6キロの草を食べるが、この量は人間の除草作業の約30分の作業量に相当するという。3頭のヤギの場合、任務完了までに約5ヶ月かかるが、除草作業員を雇うよりも約3分の1のコスト削減になるだけでなく、草刈り機のように排気ガスや騒音の心配がないため、環境に優しいという。
企業からの「ヤギ除草」ニーズが高まるにつれ、日本では「ヤギレンタル」のサービスを提供する会社も登場。神奈川県のある会社では「ヤギ除草」の管理モデルを開発し、特許を取得。レンタル可能なヤギは100頭以上にのぼり、1頭あたりのレンタル料は月額で1万5千円。現在同レンタル会社では、都市開発企業からマンションの管理会社、大学のキャンパス、病院など30社以上に事業を拡大している。
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