【ふりがな付き】武侠小説家・金庸氏が死去　「華人のいるところ金庸の小説あり」

香港(ほんこん)メディアによると、香港地区(ほんこんちく)の著名(ちょめい)な武侠小説家(ぶきょうしょうせつか)・金庸氏(きんようし)が10月(がつ)30日(にち)に死去(しきょ)した。享年(きょうねん)94歳(さい)。

1924年(ねん)3月(がつ)10(とお)日(か)に浙江省(せっこうしょう)海寧市で生(う)まれ、1948年(ねん)に香港地区(ほんこんちく)に移住(いじゅう)。武侠小説家(ぶきょうしょうせつか)、メディア学者(がくしゃ)、企業家(きぎょうか)、政治評論家(せいじひょうろんか)、社会活動家(しゃかいかつどうか)などとして活躍(かつやく)し、「香港四大才子(ほんこんよんだいさいし)」の一人(ひとり)とされていた。

1955年(ねん)に処女作(しょじょさく)「書剣恩仇録(しょけんおんきゅうろく)」の連載(れんさい)を開始(かいし)して以来(いらい)、1972年(ねん)に「鹿鼎記(ろくていき)」を最後(さいご)の作品(さくひん)として断筆(だんぴつ)するまでに、「射雕英雄伝(しゃちょうえいゆうでん)」、「神雕侠侶(しんちょうきょうりょ)」、「倚天屠龍記(いてんとりゅうき)」、「天龍八部(てんりゅうはちぶ)」、「笑傲江湖(しょうごうこうこ)」など計(けい)15作(さく)の武侠小説(ぶきょうしょうせつ)を書(か)き上(あ)げた。作品(さくひん)の多(おお)くは映画化(えいがか)、ドラマ化(か)され、何度見(なんどみ)ても飽(あ)きのこない名作(めいさく)となっている。小説(しょうせつ)を書(か)く目的(もくてき)について、金氏(きんし)は生前(せいぜん)、メディアの取材(しゅざい)に対(たい)して、「読者(どくしゃ)に自分(じぶん)の精神性(せいしんせい)を高(たか)めてもらいたい。侠客(きょうかく)にならなくてもいいが、いい人(ひと)でなければならず、悪(わる)い人(ひと)になってはいけない」と語(かた)ったことがある。

金氏(きんし)が描(えが)く「侠客(きょうかく)」は、忠義(ちゅうぎ)を貫(つらぬ)き、堂々(どうどう)とし、颯爽(さっそう)としている。そして、中国(ちゅうごく)の数世代(すうせだい)の人々(ひとびと)がその作品(さくひん)を読(よ)んで育(そだ)ち、「華人(かじん)のいるところ金庸(きんよう)の小説(しょうせつ)あり」と言(い)われるほどの影響力(えいきょうりょく)を持(も)っていた。その作品(さくひん)は教養(きょうよう)の如何(いかん)に問(と)わず誰(だれ)でも楽(たの)しむことができ、国(くに)の指導者(しどうしゃ)だけでなく、青年(せいねん)から学生(がくせい)も夢中(むちゅう)になり、さらに、一部(いちぶ)の作品(さくひん)は英語(えいご)やフランス語(ご)、韓国語(かんこくご)、日本語(にほんご)、ベトナム語(ご)、インドネシア語(ご)などさまざまな言語(げんご)に翻訳(ほんやく)され、海外(かいがい)でも人気(にんき)となった。

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