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中国初のクローン猫の飼い主 「クローン猫で愛猫への思いをつなぎたい」

中国初のクローン猫の飼い主 「クローン猫で愛猫への思いをつなぎたい」 人民网日文版
2019-09-07
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导读:浙江省温州市に住む黄雨さん(24)は、一夜のうちに自分がネットの有名人になっていることに気付いた。8月20日


浙江省温州市に住む黄雨さん(24)は、一夜のうちに自分がネットの有名人になっていることに気付いた。8月20日午後3時18分、黄さんはソーシャルメディアに、「これは僕にとってネットの検索ランキング上位に一番近づいた出来事」と書き込んだ。

黄さんを「時の人」にしたのは、彼本人ではなく、黄さんが飼っている猫だ。今年7月21日から、黄さんには「中国初のクローン猫の飼い主」という新しい肩書が加わった。

中国初のクローン猫「大蒜」

7月21日、中国初のクローン猫「大蒜(ダースワン)」が北京希諾谷生物科技有限公司(以下「希諾谷」)で誕生した。2012年に設立された希諾谷は北京市の昌平科技園区にある。同社の業務は遺伝子技術をベースにしており、ペットの領域では、遺伝子検査や細胞保存、ペットクローンの業務を行っている。「数の上では、遺伝子検査をする顧客が最も多い。営業収入では、クローンが最も多い」と同社副総経理の王奕寧氏は語る。

2017年5月28日、中国初の体細胞クローンのビーグル犬「竜竜(ロンロン)」が希諾谷の実験室で誕生した。2018年5月24日、希諾谷は初となる商業目的のクローン犬を誕生させた。現時点までに、希諾谷は計40匹以上のクローン動物を誕生させている。クローン猫の価格は25万元(1元は約14.82円)、クローン犬は38万元となっている。

王氏は、「このクローン価格は、設備やスタッフ、訓練、実験動物など各方面を考慮したもの。このうちコストが最も高いのは科学研究スタッフへの投資だ」と率直に語った。では、クローン猫とクローン犬の価格に13万元も差があるのはなぜだろうか?王氏は、「技術的にいえば、猫のほうが犬よりずっと簡単だ。現在のところ、クローン犬技術をものにしているのは世界中でも中国と韓国、米国の3ヶ国だけで、しかもどの国にも一つしか実験室がない」と語った。

「大蒜」(クローン本体)

王氏によると、クローンを作ってほしいという顧客の多くはペットの飼い主で、同時に商業目的の企業も少なくないという。顧客は全国各地から来ているが、東南部沿海地域が多く、ホワイトカラーの女性が主要層となっている。この顧客層の特質は、収入が比較的高く、感情が豊かできめ細やかであること。クローンのニーズとしては、「一般的にはおかしな要求はしてこない。ただ以前、夏に生まれた犬は病気になりやすいことを心配して、生まれる時期を遅くするか早めるかしてほしいという顧客はいた」という。

    黄雨さんは、クローン猫を通じて愛猫への思いをつなぎたいと思っている。「家には今、ほかにも2匹猫がいるが、どの猫に対する気持ちも同じではない。でも最初からずっと、一番好きなのは2年半飼った『大蒜』。生まれつきほかの猫とは違った利発さがあった。どんな猫も代わりにはならない」と言う。

2016年10月、黄さんは温州のある猫のブリーダーから、生後2ヶ月になるグレーと白のブリティッシュショートヘアの猫を購入し、「大蒜」と名付けた。その後2年半の間、大蒜はほとんど黄さんと離れることはなかった。黄さんは大蒜に最高の輸入キャットフードと缶詰を与え、毎月大蒜にかける費用は少ない時でも700-800元、多い時には千元にもなった。「自分が使うお金の10%くらいかな」と黄さんは振り返る。

2017年初め、大学4年生だった黄さんは一人で深センへ実習に行った。にぎやかで忙しい大都市で、黄さんは思う存分打ち込めたと同時に、不安にもなった。黄さんは大蒜を連れて行き、一緒に暮らし、一緒に眠った。大蒜がそばにいるようになったことで、一人で南方にいる孤独も癒されたという。卒業後、黄さんは深センで起業。翌年温州に戻り、両親を助けて工場と店を経営するようになった。その間も、大蒜が黄さんのそばを離れることはなかった。

しかし今年1月、大蒜は病気にかかり死んでしまった。「自分の注意が行き届かなかった。とても悔やんでいる」と黄さんは小さな声で言った。黄さんは友人3人と一緒に、街中から離れた公園に穴を掘り、大蒜を埋葬した。黄さんは大蒜の墓の前に、大蒜が好きだった缶詰を埋めてやり、青々と葉を茂らせる小さな木を植えた。ほとんど毎月のように、黄さんは大蒜の墓参りに行った。

大蒜が死んでから数時間経った時、黄さんは突然、微博(ウェイボー)でクローン犬のニュースを見たことを思い出した。その日のうちに、黄さんは希諾谷のカスタマーサービスに電話をかけていた。そしてクローンの値段が思っていたより安いことを知ったのだ。黄さんは以前ネットで、韓国にクローン会社があり、クローン猫・犬は約40-50万かかることを知り、躊躇していた。それと比較すると、25万なら受け入れられる、と考えた。

黄さんが心配したのは、それまで飼っていた「大蒜」とそっくりのクローン猫が作れるか、ということだった。「違うのだとしたら、クローンには何の意味もないのではないか?外見が同じに作れたとして、性格はどうなのか?」

   これについて王氏は、「クローンは植物の挿し木と似ていて、前の命の延長であり、独立した個体でもある。外見上は、もし単色であればほぼ区別はつかない。模様がある場合は、模様のある位置が少し変わるかもしれないが、相似度は極めて高い。性格については、クローンの動物には記憶がないものの、性格はほぼ遺伝子で決まっており、また後天的な環境も影響する。八割から九割がた似せることは可能だ」と述べた。

黄さんは、「長い間悩んで、細胞を保存し、2月に手付金として代金の30%にあたる約8万元を支払った。さらにしばらく考えてから、やはりクローンを作ることに決めた」と語った。

黄雨さんとクローン猫の「大蒜」(提供・取材対象者)

7月21日、代理母の猫がクローンの「大蒜」を産んだ。8月19日、黄さんは希諾谷でクローン猫の大蒜と初めて対面した。「とても感動した!スタッフに協力してもらって大蒜を抱き、なでた。下あごのところにあった黒い模様がないことを除けば、ほかはとてもよく似ている。全体としてほとんど違わない」。

その後、黄さんは大蒜のために微博のアカウントを立ち上げた。友人たちからはペットブロガーになったらどうかと言われているが、黄さんはあまり気が進まない。「それで儲けようとは思わないし、ネットの有名人にもなりたくない」と黄さんは語っている。

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