

野球のバットを手に広場ダンスを踊る高齢者(撮影・陳超)。

より硬く!
謎めいた「中高年の秘伝エクササイズ」を形容するのに、「硬」という字は常に2番目に挙げられ、誰もが1番に挙げようとはしない。初期に見られた手や肩、全身をたたくといったエクササイズはもはや彼らの「鍛え抜かれた肉体」を満足させられなくなっているようだ。そして秘伝エクササイズとして「より硬く!」が新たな境地を切り拓こうとしている。その様子をさっそく見てみよう。
公園にある樹木が真っ先に彼らの挑戦相手になっている。
頭のてっぺんや背中はいずれも彼らがしばしば鍛える対象になっている。しかしさらに「謎めいている」のはその挑戦相手として金属製の健康器具までもが彼らの注目を集めているという点だ。


より奇妙に!
夜、一人で道を歩いていたら、「四つ足歩行の巨大な虫」がヨロヨロとした足取りであなたに向かって歩いてくることを想像してみよう。たとえそれが昼間だったとしても、それに素手で立ち向かわねばならないのだ。
しかし近寄ってみると、その「巨大な虫」は実はおじさんやおばさんで、彼らは単にエクササイズをしているだけということをあなたは知ることになる。彼らは手足を同時に使い、四つん這いになって進んでいく。これは一時期、彼らの間で非常に流行ったエクササイズで、広々とした場所で、腕も使い、頭を振りながら這いまわる様子はまさに「奇妙」以外のなにものでもない。

しかしこの四つ足エクササイズにも実は様々な種類があるという。このエクササイズにハマっているというある高齢者は「カメ歩きはカメのように這うし、クマ歩きはクマのように手と足を一緒に使う。それから地面に完全に伏せて這うヤモリ歩きに、サルの動きを真似たサル歩きもある」と紹介してくれた。
また文学的素養を備えた知的なおじさんやおばさんの中には、声高らかに詩などを朗読するという健康法を実践している人もいる。
これらのエクササイズは確かに奇妙ではあるものの、非科学的という訳ではない。大声で笑ったり、大きな声で朗読することは肺活量の向上や心肺機能の改善、さらには記憶力アップにも役立ち、アルツハイマー病の予防にもなるからだ。
そのほかにも公園などによくある健康器具の新しくて、奇妙な使い方を考え出すおじさんやおばさんもいる。


しかしこうした軽々として優雅とすらいえる彼らの動きに、思わずため息をついてしまう妙齢の女性も少なくない。「ここで紹介されている動きのほとんどは若者にはできないものばかり」や「これこそ正真正銘のより高く!より速く!より強く!だ」、「私には高齢者になる資格すらないかも」といった感銘を受けたコメントを寄せるネットユーザーも少なくない。

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