大学生用咖啡渣打造“渣渣花园”

第一財経が発表した「上海コーヒー指数」報告書によると、上海は中国でコーヒー消費量が最大の都市で、一日当たり30トンものコーヒーかすが生じる。これは24インチのキャリーケース約1000個分の容量だ。このコーヒーかすを活用することが、学生たちの実験の切り口になった。

同大学の学生たちで構成されるsavage（野人）設計チームは持続可能性の観点から、コーヒーかすを主な原材料に容器を作り、美観とグリーン・環境保護を兼ね備える「コーヒーかす再利用ガーデン」を作り上げた。チームが資料を当たったところ、グリセリンとゼラチンをコーヒーかすと混ぜることで硬い素地を形成できることが分かったが、実験結果は予想通りの効果に至らなかった。材料実験を繰り返し、異なる材料と配合率を選定し、最終的に現在のダンボール箱をベースにしてコーヒーかすを塗り付けたガーデニング用の容器を作った。

コーヒーかすをダンボールに塗り付ける学生。

用地設計段階では、学生たちは「容器と用地の融合」を重視。入手しやすい角材でスタンドを作り、手作業でカットし組み合わせることで容器の台座とした。また景観学部にあるレーザーカッターを利用して看板を作り、木目と焼き目の模様を付けてガーデンに彩りを添えた。ガーデンのすべての容器と枠組みは学生が専用工具を使い手作業で作ったものだ。

学生が実験の際に作った試作品。

将来的に、コーヒーかすのガーデニングへの再利用には2種類の処理方法がある。1つ目は土の中に埋めて完全に自然分解させ、コーヒーかすを肥料として植物の養分にするという方法。2つ目はこのガーデン全体の移設で、市民に管理してもらうか都市の花壇の一部にし、都市の緑化により多くの可能性を提供する。