
2025年の春節は1月29日。日本では元旦の前に大掃除や買い出しをするが、中国でも春節を迎えるための伝統的な風習が色々あるのを知っているだろうか?中国には北方エリアを中心に、「忙年歌」や「過年謡」と呼ばれる春節前の風習を歌ったわらべ歌のようなものがある。広大な中国だけあって、各地の風習も様々だが、今回はこのわらべ歌をベースに、代表的な風習をピックアップし、7回シリーズで紹介していこう!


絞めちゃうし、食べちゃうけど、縁起を担いでる!
第5回は「宰公鶏(鶏を絞める日)」。旧暦12月27日は中国の多くの地域で、大晦日に食べるための雄鶏を絞める日となっている。ではなぜ雄鶏なのだろうか?中国では古代から雄を「長」とし、「大」と位置付けてきた。そこから、雄鶏は「大鶏」とも称され、この中国語の発音が「大吉」とほぼ同じ発音になるため、縁起が良いということになった。またより現実的な理由として、雌鶏は卵を生んでくれるので、殺してしまうのはもったいないという説もある。
そしてこの縁起を担ぎ続けるため、大晦日に鶏料理を食べる場合も、全て食べきってはいけない。必ず「鶏=吉」を新年まで残さなければならないからだ。また、必ず丸ごとの鶏で、切り分けてはならないとする地域もある。これも「吉」を切り分けるのは良くないという縁起を担いでいるのだ。
大晦日から春節期間中は毎日食卓に並べられる鶏料理。「大吉」な年にするための強い思いが込められた料理と言えるのではないだろうか?
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